『モナコGP』(アーケードゲーム)を振り返りましょう

【新品】1週間以内発送 NEOGEOmini インターナショナル版 SNK ネオジオミニ 国際版 アーケード ゲーム機 「ザ・キング・オブ・ファイタ..

【新品】1週間以内発送 NEOGEOmini インターナショナル版 SNK ネオジオミニ 国際版 アーケード ゲーム機 「ザ・キング・オブ・ファイタ..
10,998 円 (税込)
厳選ネオジオ40タイトル収録。 海外版ですのでパッケージや説明書は英語表記になります。ゲーム内の言語選択に日本語は入っていません。 ---------------- 発売日: 2018年11月16日 状 態: 新品 ---------------- ※当商品は希少品につき、定価以上での販売となります。予め..
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【メーカー】:1979年11月
【開発】:セガ
【稼働日】:セガ
【ゲームジャンル】:レースゲーム

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●概要

■ 企画意図と歴史的ポジション
1970年代終盤、ゲームセンターは固定画面インベーダー型から次なる刺激を求めていた。そんな折にセガが送り出したのが、上空視点の高速ドライビングタイトル『モナコGP』である。本作は実在のモナコグランプリを冠しながらも、リアルよりもアーケード的爽快感に重心を置き、短時間でスコアを競う独自のゲーム性でプレイヤーを虜にした。稼働は1979年11月。翌年の筐体ビジネスを占う目玉として国内外のショーで注目を集め、レーシングゲームの地平を切り開く起点となった。

■ 開発と時代背景
当時のセガはまだマイクロプロセッサ制御へ全面移行する前段階にあり、TTLディスクリート回路で映像も音も組み上げていた。『モナコGP』でも二枚の基板に100個以上のチップを実装し、走行音やスリップ音はアナログ回路で生成される。LEDが並ぶスコアパネルや、停電時にもハイスコアを保持するバックアップ回路など、ハード主導の職人技が光る一方、試作段階では基板の発熱と重量が問題となり、空冷ファンを追加する応急処置が施されたという。発売前に開催された日本アミューズメント協会ショーでの好評は、当時の会長デービッド・ローゼンに「これでビデオゲームは世界標準になる」と言わしめた。

■ 視点と基本ルール
ゲームは俯瞰固定画面で展開する。プレイヤーカーは赤いフォーミュラカー。制限時間内にどれだけ距離を伸ばし、得点を稼げるかが主眼だ。残りタイムがゼロになると走行終了だが、2000点到達時にタイム制から残機制へ切り替わるユニークな構造を持つ。さらにスコアが6000点、8000点に到達すると敵車の速度と出現密度がシームレスに上昇し、終盤は画面が目まぐるしい弾幕と化す。一定得点ごとにボーナスタイムが付与される仕組みもあり、白熱する上達ループが生まれている。

■ 操作系統と筐体デザイン
操作はステアリングホイールで左右移動、2速シフトレバーでハイ/ローを切替え、アクセルペダルで加速。ブレーキペダルは存在せず、アクセルを戻すかローギアに落としてエンジンブレーキ的に減速する。筐体は三系統。①F1コックピット型—前面スモークガラスと計器類で没入感を高めた豪華仕様。②アップライト型—限られた設置面積にも対応し、カーペット床の小規模店でも稼働した実用型。③テーブル型—飲料を置きながら片手でステアリングを握れる異色の“座卓レーサー”。それぞれモニター角度やスピーカー位置が異なり、同じ基板でも音響体験は大きく変わった。

■ コース演出と障害物
コースは単純な一本道だが、昼夜や天候表現に相当するギミックが詰まっている。橋では幅が極端に狭まり、水たまりでは一瞬スリップしてステアリングが取られ、白線外のスリップゾーンでは得点が2倍に跳ね上がるハイリスク・ハイリターンが待ち受ける。最大の山場はトンネル区間。入った瞬間背景が漆黒に沈み、ヘッドライトに照らされた円錐状のわずかな視界だけが頼りとなる。この闇夜の錯覚を生むために、ディスプレイにシャッターを被せるような専用マスクパーツが導入され、暗転の瞬間にプレイヤーの瞳孔が開く生理反応まで計算されていた。

■ スコアリングシステム
スコアは距離よりも敵車追い越し数で稼ぐ仕組みで、単に逃げ回るだけでは高得点には届かない。特にLOギアで小刻みに加減速しながら急角度を切って敵車の懐に飛び込み、橋やトンネルの出口付近で一気に加速する“チョッピング”と呼ばれるテクニックが上級者の間で流行した。スコアボードはCRT内部ではなく筐体上部のLEDに独立して配置され、周囲の照明が落とされたゲームコーナーでも鮮明に輝く。ジャンパピンでスコア倍率や制限時間を調整でき、店舗ごとに“鬼設定”と“サービス設定”が混在したのも当時ならではの風景だ。

■ バージョンアップと移植
1980年3月には難易度と演出を強化した『プロ・モナコGP』が登場。敵車AIの追い込みが鋭くなり、ハイスコア保存用バッテリーが標準装備され、海外では同年夏にリリースされた。その後1981年の『ターボ』、1989年の『スーパーモナコGP』へとDNAが受け継がれ、コンソール向けにはSG-1000版が1983年冬に移植。こちらは8方向レバー+ボタン操作に置き換えつつ、トンネル演出やスリップゾーンを可能な限り再現した簡易版としてファンに受け入れられた。

■ 技術的挑戦
CPUレスのTTL基板ゆえプログラム的柔軟性は低かったが、逆に画面描画はラスタスキャン線ごとにアナログ出力を切り替える“ハードウェアスクロール”で高速化。コース側線や車両スプライトの合成には、ROMマスクパターンとアナログ合成回路を併用し、今日で言うアルファブレンディングをアナログ的に実現している。音もオペアンプで擬似エンジン音を生成し、回転数に合わせて周波数を連続可変させることで、デジタルPCMを使わずに臨場感を演出した。これらのアナログ技巧は、本作が“最後のTTL大型筐体”と呼ばれるゆえんであり、後の基板設計者に多大な示唆を与えた。

■ プレイヤー体験と評価
発売当時、国内のレジャーランドではコックピット筐体前に行列ができ、プレイ料金は100円が主流ながら難易度の高さゆえ平均プレイタイムは短めで、オペレーターの収益性は極めて高かったと報告される。トンネル突入時に観客がどよめき、橋でスリップしてクラッシュすれば一斉に歓声が上がる――そんな光景がブラウン管を取り囲んでいた。専門誌や新聞は「映像演出の革命児」「手作業配線の結晶」と賞賛し、海外ではセガ/グレムリン配給により1980年初頭から北米・欧州でヒット。サーキット文化の薄い地域でも“スピードは国境を越える”ことを証明した。

■ 影響とレガシー
『モナコGP』は、タイム制+残機制ハイブリッド、視界制限演出、複数筐体の製品展開など後のレースゲームが踏襲するお約束を多数生み出した。何より“路面を俯瞰で描き、状況を瞬時に判断する”という遊びの文法は、8bit家庭用機の黎明期にも波及し、『ロードファイター』『バトルシティ』など一連のトップビュー系タイトルの設計思想に影響を与えたとされる。ハードウェア側面でもTTL最終世代としてアナログ回路の極限を示し、後のデジタルLSI化の指標になった。一見シンプルながら、同時代のゲームデザインとエンジニアリングの交差点として、今なおアーケード史に鮮烈なタイヤ痕を残している。

■ マーケティングとプロモーション
セガは本作を「サーキットの臨場感を都会のゲームコーナーへ持ち込む」と銘打ち、店舗向け販促キットを配布した。キットにはF1レーサーの実写ポスター、スコアランキング用の大型ボード、そしてトンネル演出を強調するために店内照明を落とす指示書が同梱されていた。さらに稼働初期の一部店舗では、プレイごとに抽選で当たるピンバッジや紙製ヘルメットなどのノベルティを用意し、レースファンだけでなく女子高生やサラリーマン層にもアピール。海外展開に際しては、グレムリン社との連名でテレビCMが制作され、“Grand Prix Thrills in Your Arcade”というキャッチコピーが英語圏ゲーマーの心を掴んだ。

■ 海外導入とカルチャーショック
北米では1980年1月のCESに試作筐体が出展され、アメリカ人テストプレイヤーは「コントロールの反応がインベーダーとは段違い」と絶賛。特にアクセルペダルのアナログ量感が家庭用にはない感触として評価され、後年ATARIが『Sprint』シリーズで同系統の操作方式を導入する伏線となった。一方ヨーロッパの小規模バーはテーブル筐体を好み、コーヒーを飲みながら対戦速度を競う“コーヒーブレイクGP”と呼ばれる遊び方が文化的に定着した。

■ メンテナンス事情とコレクション価値
TTL大規模配線ゆえ、基板のハンダ割れやコネクタ酸化が故障の常。同梱のサービスマニュアルには「24時間稼働時は週一で基板を取り外し、アルコールで接点を清掃せよ」と明記されていた。中古市場では90年代に解体が進んだものの、2020年代にはレトロブームで再評価され、コックピット筐体の完動品は海外オークションで1万ドル超、テーブル筐体でも50万円前後で取引されるケースが増えている。またFPGAクローン基板が開発され、本来のアナログ映像をHDMIに変換して展示する博物館も現れた。

■ プレイヤーコミュニティと攻略法
1980年春頃には専門誌で高得点テクニックが特集され、「橋直前でシフトアップ→敵車を巻き込むようにイン側ラインへ切れ込む」などの走法が図解されていた。アーケード大会では、タイムオーバー後に残機制へ入れるかどうかが勝敗を分け、最終的に10万点超の“神業”が誌面を飾った。SNS時代に入ると、当時のチャンピオンが自宅に置いた筐体でライブ配信を行い、リアルタイムでハンドル捌きを解説。視聴者は「アナログだけでここまで繊細な挙動が出せるのか」と驚嘆し、新世代へ技巧が受け継がれている。

■ デザイン哲学と“疑似リアル”の追求
『モナコGP』のコースは実際のモナコ市街地を正確に再現してはいない。それでもトンネルや海沿いの橋といった象徴的ランドマークを抽象化することで、プレイヤーは「ここはモンテカルロだ」と無意識に連想する。制限時間の残りが10秒を切るとスピーカーからエンジン音とは別レイヤーの警告音が重ねられ、焦りを誘発する心理操作も巧妙。つまり本作は“完全再現”ではなく“感情再現”を目的とし、ハードの制約下でリアリティの本質を切り取るというセガ流デザイン哲学を体現していた。

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●ゲームの魅力とは?

■ アーケード黎明期のエンジン音が響いた
『モナコGP』の世界
1970年代末、テレビゲームという新たな文化が社会を席巻し始める中で、セガが放った一台のマシンが、ゲームセンターの一角に轟音を響かせた。その名も『モナコGP』。現代の視点から見れば非常にシンプルなドライブゲームではあるが、当時としては極めて画期的な設計と臨場感を兼ね備えた存在であり、ゲーマーたちの記憶に深く刻まれた作品だ。

■ サーキットを駆ける緊張感
トップビュー視点の妙
『モナコGP』は、プレイヤーが赤色のF1マシンを操り、時間制限内でライバル車をかいくぐりながらコースを走破していくというスタイルのレースゲームである。操作はステアリングホイール、アクセルペダル、シフトレバーといった実車さながらの装置を使って行うため、まるで本物のレーサーになったかのような感覚が味わえる。
見下ろし型の視点(トップビュー)は、それ以前の『スピードレース』系統の流れをくむものだが、『モナコGP』はより直感的なコース認識ができるよう視野が広く、背景スクロールの滑らかさも印象的だった。この俯瞰視点がもたらす“全体を見渡す”という設計は、プレイヤーに「判断の速さ」と「瞬間的な反応」を強いることで、遊ぶたびに手に汗握る緊張を生み出していた。

■ 多彩なギミックで展開が変化する“動くコース”
本作最大の特徴のひとつが、一本道で終わらない可変的なコース構成にある。トンネル地帯では周囲が真っ暗になり、プレイヤーの視界が制限される。さらに、橋や細道、分岐、合流、急カーブなどがランダムに現れ、プレイヤーの反応力を徹底的に試す。
また、途中で現れる他車は直線的に走るだけでなく、前方で蛇行することもあり、スピードを出せば出すほど回避が難しくなる。この「敵車との距離感」と「コースの予測不能性」の絶妙なバランスが、『モナコGP』を単なるレースゲームから“スリルの体験装置”へと昇華させていた。

■ 操作デバイスの完成度と臨場感の融合
『モナコGP』は、当時のアーケードゲームにおいて珍しかった「コックピット型筐体」を採用。F1カーの運転席を模した造形に、本物そっくりのハンドル、ペダル、シフト操作系が組み込まれ、プレイヤーはまるでモータースポーツの会場に居るような錯覚を覚える。
立ち操作が可能なアップライト型、テーブル型筐体なども用意されたが、コックピット型の迫力と没入感は群を抜いていた。特に筐体の中に響くエンジン音や、アクセルペダルを踏み込んだときの振動感が、音と触覚の両面からプレイヤーを包み込み、当時の少年たちの心を一瞬でレースの世界に引き込んだ。

■ スコアアタック型の中毒性とリプレイ性
『モナコGP』には明確なゴールがない。時間制限のある中でいかに長く走り続け、どれだけのスコアを稼げるかが勝負となるため、一度終わっても「もう一回!」という衝動に駆られやすい設計だ。ライバルと点数を競い合うこともできるため、当時のゲームセンターでは自然とランキングボードやハイスコアノートが設けられることが多く、ゲームを介したコミュニケーションも生まれていた。
操作の簡潔さと裏腹に、ミスのタイミングによって大きくスコアが左右されるため、「どこで減速するか」「追い越しはいつ仕掛けるか」など、プレイヤーは戦略と直感の両面を駆使することになる。結果として、ただの反射神経頼りでは到達できない“奥深さ”が、多くのファンを虜にした。

■ 時代の波を作った評判とその後の系譜
1979年の登場以来、『モナコGP』は瞬く間に人気を博し、セガが誇るアーケードタイトルとしてその名を広めた。国内では専門誌『ゲーメスト』や『アミューズメントライフ』などで好意的に取り上げられ、「ビジュアルと体感の融合」「未来型レースの先駆け」といった賛辞が並んだ。
海外においても、このトップビュー型ドライブゲームは各社の模倣を呼び、のちの『スーパーモナコGP』や『アウトラン』など、セガが誇るレーシングゲームの血脈を形成する礎となった。
特筆すべきは、当時まだマイクロプロセッサを搭載せず、TTL回路のみで構築された“非CPUゲーム”であったことだ。その制約の中でここまでの表現と演出を実現していた点は、ゲーム開発史においても一際輝く技術的偉業である。

■ プレイヤーの声に見る“伝説”の実像
『モナコGP』をリアルタイムで遊んだ世代からは、以下のような回顧が多く聞かれる。
「トンネルに入ると一瞬で視界がなくなる感じ、あれがたまらなく怖くて面白かった」
「スピードを上げたときの爽快感と、次のカーブに気づいたときの焦燥が忘れられない」
「初めてコックピット型に座ったとき、自分がF1ドライバーになったと思った」
単にゲームをした記憶ではなく、“その時その場所にいた体験”として刻まれているのが、この作品のすごさである。

■ モーター音とともに蘇る記憶
『モナコGP』は、単なるレースゲーム以上の存在だった。操作の直感性、臨場感ある筐体、可変するコース、そして熱中度の高いスコアシステムが融合し、一種の“体験型アクション”として当時のゲーマーたちに強烈な印象を残した。
いまや40年以上の時を経ても、あのエンジン音と共に記憶の中でサーキットが蘇る。そしてそれは、アーケードゲームという文化がいかにして生まれ、人々の心を掴んできたかを教えてくれる一例でもある。
『モナコGP』は、単なるゲームではない。あれは、時代の速度を映し出す、電子のグランプリだったのだ。

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●感想や評判

■ プレイヤーたちの声
「これが未来のレースゲームだ」
実際にプレイした当時のプレイヤーたちからは、「操作性がリアルで手応えがある」「筐体に乗り込む感覚がF1ドライバーになったようだった」といった感想が相次いだ。特にコックピット型筐体に座ってのプレイは、当時のアーケードユーザーにとって極めて新鮮であり、手で掴める夢と称された。
また、ステアリングとシフトチェンジの組み合わせにより単純な左・右操作に留まらない点も、「ゲームらしからぬ本物志向」として評価され、技術介入性の高さが上級者の挑戦意欲を掻き立てた。ペダルを踏み込みすぎるとコースアウトするリスクもあり、速度と安定の絶妙なバランスを求められるそのシステムには、「ただのレースゲームではない」という称賛の声が多く寄せられた。

■ ゲームセンターでの存在感
“行列のできる筐体”として
『モナコGP』は、稼働開始直後から多くのゲームセンターに導入され、特に都市部の大手チェーンでは連日長蛇の列ができるほどの人気ぶりを誇った。アップライト筐体やテーブル筐体よりも、F1カーを模したコックピット型筐体は設置スペースこそ取ったが、その存在感は群を抜いており、プレイしていない観客すらも見惚れるビジュアルだった。
当時のゲームセンター店員の証言によると、「新入荷情報を貼り出すと、必ず『モナコGPはあるか?』と尋ねられた」というエピソードもある。ゲームセンターを彩る花形マシンとして、若者を中心に熱狂的な支持を受けていたことは間違いない。

■ メディアでの取り上げ方
専門誌が注目した“技術革新”
当時のゲーム専門誌や業界紙も『モナコGP』の登場には大きく注目していた。1979年~1980年にかけての紙媒体には、「ドライブシミュレートの最先端」「ハードとソフトの完璧な融合」といった見出しが躍り、写真付きでの紹介が多く掲載された。
特に、電気系統と機械的仕組みを融合したギミックは、「単なる娯楽ではなく、体験型マシンとしての完成度が高い」と評価された。ある月刊誌では、「未来の体感型ゲームの前触れ」とまで表現され、その評価は技術者・開発者層からも高い関心を呼んだという。

■ 海外からの関心
“JAPAN QUALITY”としての称賛
『モナコGP』は日本国内だけでなく、海外のアーケードゲーム事情にも波及をもたらした。特に欧州と北米では、「日本のレーシングゲーム技術はここまで来た」と専門誌が驚きを持って報道。機械翻訳ながら輸出された一部のマシンは、ローカルなイベントや見本市で展示され、そのクオリティに圧倒されたという記録も残る。
レース文化の根付いた西欧圏において、リアルタイムでの速度変化やコーナリングの精度は、子供向けというより「本物志向の大人にも向く娯楽」として評価されていた。

■ 一部での批判
“難しすぎる”“初見殺し”という声も
しかしながら、誰もが好意的だったわけではない。特にゲームビギナーやアクションに不慣れな層からは、「初めて遊ぶとすぐにクラッシュする」「敵車の動きが読みにくく、不親切」という不満も聞かれた。筐体の物理的な大きさも導入店側にはハードルとなり、狭小店舗では敬遠されるケースもあった。
また、一部の批評では、「グラフィックは単調」「コースが変化しないため飽きやすい」といった指摘もあり、当時のゲームデザインに対する過渡期的課題も浮き彫りとなった。

■ その後の影響
後継作とジャンル形成への貢献
『モナコGP』は、のちに登場する『アウトラン』『スーパーハングオン』『ラッドレーサー』などの体感型ドライビングゲームの源流とも言われている。疑似3D的な視点を持たないながらも、「スピードとテクニックを軸にしたドライバー体験」という設計思想は、その後の多くの開発者に影響を与えた。
また、セガ内部でも“レースゲーム専用設計”への関心が高まり、本作の成功は専門部署の強化にもつながったとされる。『モナコGP』がなければ、セガ体感ゲーム路線の確立はもう少し遅れていたかもしれないという見方もある。

■ 時代の先を走ったF1型アーケード革命
『モナコGP』は、単なる一過性のヒットではなく、アーケードゲームの「体感型エンターテインメント」路線を切り開いた先駆的存在として、現在でもその意義が語り継がれている。ゲームファン、開発者、メディア、業界関係者、それぞれの立場から多角的に評価された本作は、まさに“1979年のスピード革命”だったと言ってよいだろう。
技術的には古典となった今でも、ゲームセンター文化を愛する者にとって、『モナコGP』という名は、特別な響きを持ち続けている。

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●当時のゲームセンターの状態

【筐体の構造と種類】
現実に迫る三種の筐体タイプ
『モナコGP』の魅力は、そのハードウェアにも宿っていた。セガは本作において三種類の筐体を用意しており、それぞれが異なるプレイスタイルと体験を提供していた。
● コックピット型:F1ドライバーの没入感
最大の目玉は、F1カーの運転席を模した「コックピット型筐体」だ。ハンドルは実車さながらの回転角があり、左右に細かく振りながら対向車を避ける操作性を実現。加えて、足元にはアクセルとシフトレバーが配置されており、ギアチェンジの感覚まで忠実に再現されていた。プレイヤーが座席に身を沈め、ステアリングを握るその姿は、まさに仮想のグランプリを走るドライバーそのものだった。
● アップライト型:省スペースで本格体験
次に人気だったのが「アップライト筐体」。こちらは立ち姿勢でのプレイが可能な構造で、狭いスペースにも設置しやすく、都市型の小規模ゲーセンではよく見られたタイプだ。ハンドルやペダルは一回り小さいが、操作性と視認性は損なわれていなかった。
● テーブル型:喫茶店でもレーサー気分
意外なところで存在感を示したのが「テーブル筐体」だ。ドライブゲームとしては珍しいスタイルで、画面がテーブル面に埋め込まれており、ボタンとレバーで操作する形態だった。操作は簡易的ながら、街中の喫茶店や軽食屋など、家庭外の娯楽空間にも気軽に置かれていた。

【プレイ料金】
100円玉がレースのスタート信号
当時の『モナコGP』のプレイ料金は、おおむね1プレイ100円という設定が主流だった。ゲームセンターによっては、特別なキャンペーンとして「2回で100円」や「サービス券制度」などを設けていた場所もあり、子供たちは駄菓子の誘惑を断ち切り、ポケットの小銭を握りしめてこのマシンの前に立った。

【プレイ中の体験】
汗と歓声の交錯するアーケード空間
『モナコGP』が置かれていたゲームセンターは、時にレース場のような熱気に包まれていた。独特のエンジン音を模した電子音と、クラッシュ音、カーブを曲がる際の警告音などが交錯し、騒がしさの中にも緊張感が漂っていた。
プレイヤーは赤色のマシンを操作し、上空視点のスクロール画面で敵車や障害物を避けながらハイスピードで走行する。制限時間が終了するまでひたすら走るというスタイルは、無限に近い疾走感を生み、画面に釘付けになる感覚があった。
ゲームを終えると、自然とギャラリーが集まり、「今のシフト操作うまかったな」「あそこで避けられるのスゴイ」と称賛が飛び交うことも珍しくなかった。

【稼働期間と人気の推移】
セガ初期の黄金時代を築いた一台
『モナコGP』の稼働開始は1979年11月で、80年代初頭まで比較的長く現役稼働していた。特に1980年中頃までは他社のレースゲームがまだ成熟しておらず、唯一無二の存在感を放っていた。後年『アウトラン』や『スーパーハングオン』といったセガのドライビング系ヒット作が続くが、その系譜の起点ともいえる存在が『モナコGP』だった。

【当時の空気感とその後】
ただのゲームではない“体験”
ゲームセンターが子供たちにとって聖域であり、学校帰りに立ち寄る秘密基地であった1970年代末。当時の『モナコGP』は、その空間の中でも特別な意味を持つ存在だった。
ハンドルを握る手にじんわりと汗が滲み、シフトレバーの感触が指先に残る――そんな「触れて遊ぶ体験」は、今となっては貴重な記憶となっている。
やがて、時代と共に『モナコGP』はゲームセンターの第一線から姿を消していったが、その筐体の重量感や独特のプレイ感覚を覚えているファンは今でも多く、インターネット上のレトロゲームコミュニティなどでは今も語り草になっている。

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●同時期に稼働されていたゲームなど

★『ギャラクシアン』
販売会社: ナムコ
稼働開始日: 1979年11月
内容の概要: プレイヤーが操作する宇宙船「ギャラクシップ」で、編隊飛行するエイリアン軍団と交戦する固定画面型のシューティングゲーム。敵が放つ弾や体当たり攻撃をかわしつつ、飛び出してくる敵機を正確に撃ち落とすスリルが魅力。カラー表示と滑らかなアニメーションは、当時のプレイヤーに新鮮な驚きをもたらした。

★『ヘッドオン』
販売会社: セガ
稼働開始日: 1979年春頃
内容の概要: 路線状のコースを走る車を操縦し、道中に配置されたドット(燃料)を回収しながら他車との衝突を避けていく、迷路系ドライブゲームの先駆け。加速や切り替えしの戦略が求められ、シンプルながらクセになるゲーム性で好評を博した。

★『スペースウォー』
販売会社: シネマトロニクス(日本では一部ナムコ流通)
稼働開始日: 1977年(日本では1979年頃導入)
内容の概要: 宇宙空間を模した画面で、2機のロケットが重力や慣性を考慮しながらミサイルで撃ち合う対戦型アクションゲーム。背景にある恒星の引力を活かした軌道戦が特徴的で、物理的リアリズムを取り入れた設計は当時としては斬新だった。

★『パックンチョ』
販売会社: サン電子(SUNSOFTの前身)
稼働開始日: 1979年夏頃
内容の概要: 迷路状の画面を舞台に、自機であるカエル型キャラクターを操作してドットを集めながら敵を回避するシンプルな構造。敵の行動パターンを読んでスムーズに抜けるルートを見出すのが醍醐味。後のパックマン系作品への影響も指摘される。

★『ボムビー』
販売会社: ユニバーサル
稼働開始日: 1979年
内容の概要: 爆弾を避けながら画面上のアイテムを収集していくアクションパズル風の内容。時折出現するボーナスアイテムや、時間経過で爆発が早まるなどの変化がゲームに緊張感を生んだ。可愛らしいキャラとテンポのよさで人気を集めた。

★『マッハライダー(アーケード版)』
販売会社: 三共(後のセイブ開発)
稼働開始日: 1979年
内容の概要: 画面固定のビューで二輪バイクを操作し、障害物や敵ライダーを避けながら進むレース風アクション。コース上の罠を記憶し、反射神経でかわしていくスタイルがゲーマーの挑戦欲を刺激。後にファミコン版とは全く異なる内容で知られる。

★『クレイジークライマー』
販売会社: 日本物産(ニチブツ)
稼働開始日: 1980年初頭(1979年末に試験設置あり)
内容の概要: 高層ビルをよじ登る主人公を2本のレバーで操作し、窓から突き出す障害物や落下物を避けながら最上階を目指すユニークな操作性のアクション。「ダブルレバー」という斬新なインターフェースが話題に。

★『スペースインベーダー パートII』
販売会社: タイトー
稼働開始日: 1979年6月
内容の概要: 『スペースインベーダー』の改良版で、新たな敵キャラの追加や、敵が分裂するなどのギミックを搭載。戦略性とテンポが強化され、オリジナル版のファンを中心に熱い支持を受けた。ゲームセンターの定番として設置が続いた。

★『フロッガー(試作型)』
販売会社: コナミ(流通はセガ)
稼働開始日: 1979年末~1980年初頭
内容の概要: 川を渡るカエルを操作して安全地帯に導くアクションゲームの試作段階が1979年後半に一部でテスト稼働。流れる丸太や車を避けるタイミングがポイントで、後の完成版は1981年に本格稼働となる。初期段階では川の動きや障害物の調整が注目された。

★『ファイヤートラック』
販売会社: アタリ(アメリカ)、日本ではセガ流通
稼働開始日: 1978年(日本では1979年導入)
内容の概要: 消防車を操って燃え上がる建物に水をかけていくスクロールアクション。2人同時プレイで連携しながら操作する協力型のシステムが特徴で、プレイヤー間の掛け合いが盛り上がるユニークなタイトル。

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●中古の筐体の使われ方

■ 改造による転生
別ゲームへのコンバート化
ゲームセンターの経営者にとって、筐体の再利用はコスト面でもクリエイティブ面でも重要な戦略だった。『モナコGP』の筐体は特に頑丈で大型な構造を持っていたため、改造のベースとして非常に重宝された。
たとえば、1980年代中頃、地方の中小規模のゲームセンターでは、内部基板を交換し、レースゲーム以外のタイトル──例えばトップビュー式のシューティングゲームやパズルゲーム──に転用するケースが散見された。見た目はレーシングマシンだが、画面には敵機が飛び交う宇宙空間が映し出されるという“見た目とのギャップ”も、ある種のジョークとしてプレイヤーには受け入れられた。
内部の筐体配線を調整することで、ボタン式コントロールへの転換も可能だったため、「なんちゃってアップライト筐体」として活躍した一部個体もある。

■ コックピット筐体は体感ゲームの祖へ
特に注目されたのが、「コックピット型筐体」の再活用だ。『モナコGP』にはプレイヤーが内部に乗り込むように設計されたコックピット筐体が存在しており、その形状は他のゲームとは一線を画していた。
このユニークな筐体は、その後、体感型ゲーム機の試験的なプラットフォームとしても転用された。たとえば、映像出力装置や音響スピーカーを交換し、オリジナル映像コンテンツを流す体感型映写装置として使われたり、小規模なシューティング筐体へとカスタマイズされた例もある。
音響面での迫力や視界の限定性が、プレイヤーの没入感を高める“実験台”として有効だったのだ。

■ テーブル筐体としての第二の人生
一方で、立って遊ぶアップライト型やコックピット型の再利用が難しいと判断された場合、一部の筐体は大胆にも“横置き”に改造され、テーブル型筐体として使われることもあった。
この手法は、内部モニターの角度を調整し、上面ガラスを設置することで、簡易なテーブル筐体に再構成できるというアイデアに基づいていた。喫茶店やバーに置かれたこれらの“転用筐体”は、ゲーム内容そのものではなく、筐体としての役割──つまり空間を飾るインテリア的な存在へと役割を変えていった。

■ 部品取り・パーツ販売という側面
一部の中古業者やマニアにとって、『モナコGP』の筐体は貴重なパーツ供給源でもあった。特にステアリングユニットやシフトレバー、ペダルユニットは、ほかのドライビングゲーム筐体に転用可能な高価値部品だったため、修理用・交換用として重宝された。
さらには、独特な赤と黒のカラーリングが施された外装パネルも、装飾素材や展示用のディスプレイとして再利用され、レトロゲーム展やイベント会場などでも姿を見せた。

■ 廃棄直前のリユース
地方に流れた筐体たち
都市部のゲームセンターから姿を消した『モナコGP』筐体は、次なる活躍の場として、地方のリサイクルショップや個人経営の娯楽施設に流れていった。特に、観光地のゲームコーナー、地方スーパーの片隅などで、驚くべき“復活劇”を遂げる筐体もあった。
「メンテはほとんどしていないが、動く限りは置いてある」といった簡易な姿勢で設置されていることもあり、逆にそうした“半現役”の筐体がプレイヤーの郷愁を刺激し、「懐かしい」と語る声も多く聞かれた。

■ 芸術的リメイク
筐体をアートに
極めつけは、“筐体そのもの”を素材と見なし、現代アートのオブジェとして再構成する試みだ。ゲームカルチャーの歴史をテーマにした展示会や、インディーアートイベントでは、『モナコGP』の筐体を大胆にカットし、パネルや照明と組み合わせたインスタレーションとして再生させた例もある。
これはもはやゲームの再利用というより、「昭和レトロ文化の象徴」として再構築された一種の文化資源であり、アーケードゲームが単なる遊具から“記憶の容器”に変わったことを象徴している。

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2,868 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらは内容物の状態及び動作に問題のない中古商品となります。・外箱やパッケージに経年変化による軽度な擦れや、汚れ等がある場合がございます。・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に..

【中古】[MD] アイルトン・セナ スーパーモナコGP II(Ayrton Senna's Super Monaco GP II)(ROMカートリッジ/ロムカセット) セガ (19920..

【中古】[MD] アイルトン・セナ スーパーモナコGP II(Ayrton Senna's Super Monaco GP II)(ROMカートリッジ/ロムカセット) セガ (19920..
582 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらは内容物の状態及び動作に問題のない中古商品となります。・外箱やパッケージに経年変化による軽度な擦れや、汚れ等がある場合がございます。・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に..

【中古】[MD] スーパーモナコGP(Super Monaco GP)(ROMカートリッジ/ロムカセット) セガ (19900809)

【中古】[MD] スーパーモナコGP(Super Monaco GP)(ROMカートリッジ/ロムカセット) セガ (19900809)
552 円 (税込)
【必ずご確認ください】・こちらは内容物の状態及び動作に問題のない中古商品となります。・外箱やパッケージに経年変化による軽度な擦れや、汚れ等がある場合がございます。・ディスク/カード/カセットには使用に支障のない程度の傷がある場合がございますが、プレイ自体に..

【送料無料】【中古】PS2 プレイステーション2 SEGA AGES 2500 シリーズ Vol.2 モナコGP

【送料無料】【中古】PS2 プレイステーション2 SEGA AGES 2500 シリーズ Vol.2 モナコGP
3,591 円 (税込)
画像はサンプルです。セット内容と商品状態は以下をご参照ください。 セット内容:外箱、説明書あります。 商品状態:中古品のため商品によっては多少の汚れやキズがある場合がございます。 ※ゆうメールをご選択の場合は全国送料無料で発送致します。ゆうメールは配送日及び..

【中古】 アイルトンセナ スーパーモナコGP2MD [メガドライブ]

【中古】 アイルトンセナ スーパーモナコGP2MD [メガドライブ]
7,100 円 (税込)
【メーカー名】セガ【メーカー型番】【ブランド名】セガ掲載画像は全てイメージです。実際の商品とは色味等異なる場合がございますのでご了承ください。【 ご注文からお届けまで 】・ご注文 :ご注文は24時間受け付けております。・注文確認:当店より注文確認メールを送信..

【送料無料】【中古】セガ マーク3 SEGA MARK3 ソフト モナコGP(箱説付き)

【送料無料】【中古】セガ マーク3 SEGA MARK3 ソフト モナコGP(箱説付き)
2,418 円 (税込)
画像はサンプルです。セット内容と商品状態は以下をご参照ください。 セット内容:外箱、説明書あります。 商品状態:ご注意ください。外箱に傷みがあります。説明書に傷みがあります。中古品のため商品によっては多少の汚れやキズがある場合がございます。 ※ゆうメールをご..

【中古】スーパーモナコGP 【ゲームギア】

【中古】スーパーモナコGP 【ゲームギア】
5,480 円 (税込)
【中古】スーパーモナコGP 【ゲームギア】【メーカー名】セガ【メーカー型番】【ブランド名】セガ【商品説明】中古商品のご購入時はご購入前に必ず確認をお願いいたします。商品画像はイメージです。中古という特性上、使用に影響ない程度の使用感・経年劣化(傷、汚れなど..

【送料無料】【中古】MD メガドライブ アイルトンセナ スーパーモナコGP2(箱付き)

【送料無料】【中古】MD メガドライブ アイルトンセナ スーパーモナコGP2(箱付き)
1,967 円 (税込)
画像はサンプルです。セット内容と商品状態は以下をご参照ください。 セット内容:外箱、ソフトのみです。説明書はありません。 商品状態:中古品のため商品によっては多少の汚れやキズがある場合がございます。 ※ゆうメールをご選択の場合は全国送料無料で発送致します。ゆ..

【中古】アイルトン・セナ スーパーモナコGP2 【ゲームギア】

【中古】アイルトン・セナ スーパーモナコGP2 【ゲームギア】
4,480 円 (税込)
【中古】アイルトン・セナ スーパーモナコGP2 【ゲームギア】【メーカー名】セガ【メーカー型番】【ブランド名】セガ【商品説明】中古商品のご購入時はご購入前に必ず確認をお願いいたします。商品画像はイメージです。中古という特性上、使用に影響ない程度の使用感・経年..

【中古】 ゲームギアソフト (GG) スーパーモナコGP(ソフト単品)

【中古】 ゲームギアソフト (GG) スーパーモナコGP(ソフト単品)
300 円 (税込)
機種【ゲームギア】こちらは「ソフト単品」となります。初期動作確認済みです。古いものですので、汚れ(黄ばみ)やシール破れ、シールをはがした跡やラクガキの跡などある場合があります。内臓バックアップ電池の補償は致しておりません。以上ご了承下さい。
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