
新品 バンダイ ビデオ戦士レザリオン レーザーバトルギア
【アニメのタイトル】:ビデオ戦士レザリオン
【原作】:八手三郎
【アニメの放送期間】:1984年3月4日~1985年2月3日
【放送話数】:全45話
【シリーズディレクター】:森下孝三
【キャラクターデザイン】:居村真二、本橋秀之
【メカニックデザイン】:村上克司、小原髪夫、大畑晃一、ひおあきら
【音楽】:渡辺宙明
【美術設定】:内川文広
【アニメーション制作】:東映動画
【制作】:東映、旭通信社
【放送局】:TBS系列
●概要
■ 時代の先を走った電脳戦士
1984年から1985年にかけてTBS系列で放送されたアニメ『ビデオ戦士レザリオン』は、アニメ史の中でも特異な輝きを放つ作品である。その理由は、従来のスーパーロボット路線とは一線を画す、コンピュータとネットワークという未来的テーマを大胆に取り入れた点にある。本稿では、本作の背景、物語、登場キャラクター、映像技術、社会的文脈などを深く掘り下げ、あらためてその魅力と意義をひもといてみたい。
■ 未来を先取りしたロボットアニメの幕開け
『ビデオ戦士レザリオン』は、東映テレビ事業部と東映動画(現・東映アニメーション)によって制作された。放送開始は1984年3月4日、終了は1985年2月3日で、全45話にわたって展開されたこの物語は、同時代のアニメと比べて、デジタル社会の到来を予感させるような世界観を提示していた。
本作は、東映が展開していた「ロボットアニメ路線」の最終章にあたり、第9作目という位置づけにある。それまでのシリーズが主にスーパーロボットの力とドラマを軸にしていたのに対し、『レザリオン』は、より現代的なテーマを持ち込んで新しい道を切り開こうとする試みが見て取れる。
■ タイトルの意味とテクノロジーの融合
「レザリオン」という名の由来は、作中で主人公がコンピュータ上で設計・構築した仮想のロボットを、テレポーテーション技術によって実体化させた「ビデオ戦士」から来ている。タイトルの「ビデオ」は当時のゲームブームを意識した言葉であり、単なる映像ではなく、インタラクティブなテクノロジーの象徴でもあった。
当時の少年たちの間で浸透しつつあった「ファミコン」やアーケードゲームなど、デジタルカルチャーの影響をアニメというメディアに落とし込むという意図は、今で言う“バーチャル”と“リアル”の融合という、極めて先鋭的なテーマを描いていたことに他ならない。
■ ストーリーの核 ― 科学と友情の間で揺れる少年たち
物語の中心となるのは、科学少年・香取敬(かとり けい)という中学生。彼は、超高性能コンピュータ「ビデオシステム」を使って仮想空間に描いたロボット「レザリオン」を、ある事件をきっかけに現実世界に実体化させてしまう。
その背景には、世界のコンピュータをネットワークで支配しようとする組織の陰謀があり、香取は否応なくその争いに巻き込まれていく。友情、信頼、そして科学の進化に対する人間の倫理観と葛藤――。単なる戦闘の連続ではなく、内面的な成長や選択の物語が濃密に描かれている。
■ レザリオンの構造とバトルの魅力
レザリオンは、他のロボットアニメに比べて一風変わった設定を持っている。そもそもこのロボットは、ゲーム的なインターフェースを通じて生まれた存在であり、装備や戦術に至るまで、デジタル的な制御が色濃く反映されている。つまり、現代における“プログラマブル・メカ”の先駆けともいえる存在なのだ。
必殺技「レーザーグラビトン」や「ビームサーベル」は単なる威力の高さだけでなく、デジタル空間の制御や応用技術を用いた演出で、視聴者に新鮮な衝撃を与えた。また、敵メカのデザインも独特で、仮想空間を出自とする不定形な外観や、データの暴走をイメージした攻撃方法などが際立っていた。
■ 現実社会とリンクするテーマ性
1980年代初頭といえば、日本ではマイコンブームの黎明期。パソコンが家庭に入ってくる一方で、情報技術への漠然とした不安も拡大していた。本作はまさにその時代背景を反映しており、AI・ネットワーク・電子世界といった概念が物語の根底に流れている。
香取敬が、自分の描いたロボットが暴走したり、敵に悪用されたりする展開は、現代のAI倫理問題やネットワーク社会の危うさとも重なる。つまり『レザリオン』は、ただの娯楽作品ではなく、“科学の進化と人類の責任”を問うメッセージ性のあるアニメだったのだ。
■ アニメーションと音楽の融合美
作画は、東映動画らしい堅実な技術に支えられたもので、特に戦闘シーンにおける作画密度の高さは見応えがあった。また、サイバーな世界観に合わせた鮮やかな色彩設計や、メカの描写における情報的な表現も、本作の大きな特徴だ。
音楽面では、オープニング主題歌「ビデオ戦士レザリオン」は、力強さと未来感を兼ね備えた楽曲で、当時の少年たちにとって“戦う意思”を喚起するような役割を果たしていた。サウンドトラック全体にも、電子音を意識した近未来的なテイストが貫かれており、作品世界をより強固に演出していた。
■ ソフト化と再評価の波
『ビデオ戦士レザリオン』は、長らく映像ソフトとしての展開がなされてこなかったが、2020年にようやくDVDコレクションとして東映ビデオから全2巻(各巻4枚組)でリリースされ、多くのファンの待望に応えた。
この復刻は、単なる懐古趣味にとどまらず、デジタル社会が本格的に進行する令和の時代において、改めてこの作品の先見性や深さを再評価する機会にもなっている。実際、ネット上では再視聴した世代が「当時は分からなかったが、今見ると実に鋭い」といった声を数多く上げている。
●あらすじ
■ 「データ」が肉体を得た瞬間
人類は“地球クリーン化政策”の名のもと、産業廃棄物と凶悪犯を月・火星へ流刑していた。
月では追放科学者ゴッドハイド博士が囚人をまとめ上げ、量産戦闘ロボ〈ブラックベアー〉を開発し地球への反乱を煽動する。
反乱の流れ弾が、地球連邦軍ブルーハイム博士の物質電送実験施設を直撃――そこに偶然アップロードされていた中学剣士・香取敬(かとり たかし)のオンライン対戦用ロボットデータが軍コンピュータと混線し、巨大機体〈レザリオン〉として転送・具現化した。
敬だけが“筆者”ゆえにレザリオンを遠隔操作でき、剣道の身のこなしとゲーム感覚を武器に最前線へ駆り出される。
しかし実戦での犠牲を知るたび、彼は遊戯と現実の落差に苦悩し、「力を持つ責任」へ目覚めてゆく。
■ 月面反乱軍との38万キロ戦線
月面ではブラックベアー大隊が次々製造され、地球宙域へ降下。敬は将軍シルベスター率いるシークレットフォースに配属されるが、当初は「自分は子どもだ」と参戦を拒む。
オリビア・ローレンス少尉ら仲間の励ましで出撃を決意、レーザーフレームを瞬時に空間投射するレザリオンの電送戦術で敵を撃退していく。
やがてゴッドハイドは側近マーチの裏切りで暗殺され、月面統一は瓦解。
だが平和は束の間、太陽系へ新たな侵略艦隊が接近する――。
■ 銀河を揺らすジャーク帝国
銀河飽和人口を抱えたジャーク帝国は地球を“新たな故郷”と定め、総司令プロミネンスの艦隊が侵入。
彼らは対レザリオン決戦機〈ギャリオ・サバン〉を完成させ、若き戦士ギャリオを地球へ差し向ける。
ギャリオは敬に“力ある者同士の美学”を説き、レザリオンを幾度も苦境へ追い込むが、戦いの中で友情にも似た奇妙な絆が芽生える。
老いたジャーク大帝の延命資源〈ライフモス〉を巡り、参謀ゲプラーがプロミネンスを唆して宮廷クーデターを敢行。
プロミネンスは大帝を毒殺するが、真実を知ったギャリオに玉座で討ち取られ、帝国は内側から崩れ始める。
混乱に乗じ地球側は“Z作戦”を発動、連邦とレザリオンは帝国旗艦へ一気に電送強襲を仕掛ける。
■ 火星軌道の果ての決闘
最終決戦、敬とギャリオは互いの理想を胸に一対一の斬り結びへ。
激闘の末、ギャリオ・サバンは大破し、ギャリオは燃える機体と運命を共にする。敬は友の死と文明の歪みを胸に刻み、レザリオンを宇宙へ送り出して物語は幕を閉じる。
■ デジタルと現実の交差点
作品は「ゲームの仮想ロボが現実で血を流す」という構図で、技術進歩の光と影を1980年代半ばの環境・人口問題と重ね合わせた。
また少年が“強すぎる力”を通じて倫理を学ぶ成長譚は、同時期リアルロボット潮流のヒューマンドラマ要素を先鋭化した例でもある。
こうして『ビデオ戦士レザリオン』は、デジタルとアナログ、環境と戦争、友情と宿命が交錯する異色巨編としてアニメ史に名を刻んだのである。
●登場キャラクター・声優
●香取 敬
声優:古谷徹
東京の公立中学に通う剣道少年で、ネットワーク上のロボット対戦ゲームに情熱を注ぐオタク気質の15歳。偶発的な電送事故により、自作データが実体ロボ〈レザリオン〉へ変貌したことで戦場へ放り込まれる。序盤は“ゲームの延長”と軽いノリで敵機を撃破するが、仲間が傷つく現実に直面し、命の重みと力の責任を痛感。以後は操縦技能と冷静な判断力を磨き、連邦軍に欠かせぬエースへ成長していく。なお出撃時の「行きまーす!」という掛け声は、声優が『機動戦士ガンダム』のアムロ役だった事へのセルフパロディとして有名だ。
●オリビア・ローレンス
声優:潘恵子
敬のガールフレンド。父が月面に赴任中で一人暮らしをこなす自主性抜群の同級生。剣道の腕前は敬と互角、学業は常に学年上位と才色兼備ながら鼻に掛けるそぶりはなく、むしろ調子者の敬をたしなめる役回りが多い。後半では父を人質に取られ敵陣へ拉致されるも、精神的強さと機転で囚われの身を耐え抜き、敬の闘志を再点火させる“心のセーフティ”として機能した。
●シルベスタ将軍
声優:野田圭一
連邦軍特殊部隊「シークレットフォース」司令官。規律と正義を金科玉条とし、理詰めの作戦立案を得意とするが、民間人の犠牲が出る可能性がある作戦は即座に却下する人間味も併せ持つ。前半は対月面反乱軍、後半は全軍の最高指揮官としてジャーク帝国とも渡り合い、戦局を俯瞰で支えた。
●ブルーハイム博士
声優:滝雅也
物質電送システム〈ミラクル・ベース〉を主導し、事故で生まれたレザリオンにも「夢の結晶」として深い愛着を抱く。少年を戦争に巻き込んだという負い目から、敬の学業や私生活にも首を突っ込み“もう一人の父親”として接する姿が微笑ましい。レザリオンの改修・修理を一手に引き受け、戦闘データを独自アルゴリズムでフィードバックしてロボを日進月歩で強化した。
●チャールズ・ダナー
声優:若本紀昭
黒人系パイロットとして未来世界での多様性を体現。愛妻リネットと娘ポーラを溺愛する“家族第一主義”で、任務中もビデオレターを欠かさない。G1の格闘戦スキルはシークレットフォース随一で、敬が苦戦する局面でフォローに回ることもしばしば。温厚なムードメーカーだが、家族を盾に脅されると鬼神の形相で敵陣へ突貫する熱血面も垣間見せた。
●サハラ
声優:山田栄子
エジプト内戦で家族を失い、国外部隊を転々とした過去を持つ姉御肌。戦闘ロボG2での射撃精度と機体制御技術はトップクラスで、敬を「ガキっちょ」と呼びながらも背中を預ける頼れる相棒に。最初は“レーザー坊や頼みは御免”と豪語したが、共闘と敗北を重ねる中でレザリオンの真価と敬の成長を誰より早く認めた。粗野な口調の裏で仲間への情は深く、負傷兵の搬送や孤児の保護にも奔走する面倒見の良さが光る。
●香取 研介
声優:蟹江栄司
敬の実父で、ブルーハイム研究所の総務課長。電送事故を知った際は息子を平手で叱るが、その直後に無事を確認すると人目もはばからず抱きしめる情の厚さが描かれた。日々の家計簿と会社の帳簿を同レベルで気にする庶民派でありながら、終盤では息子の覚悟を尊重し、家庭から精神的後方支援を続けた。
●ゴッドハイド博士
声優:蟹江栄司
月面反乱軍を率いる天才物理学者。若き日にブルーハイムと共に研究に没頭したが、恩師の裏切りで顔に傷を負い、地球社会に絶望。月面資源を掌握し量産メカ〈ブラックベアー〉を造り上げ、人類に反旗を翻す。敬語でブルーハイムに接するあたり、かつての師弟愛は完全には消えていない。権謀術数渦巻く反乱軍内部で最期は腹心に暗殺され、戦争の虚しさを体現する悲劇的存在となった。
●インスパイア
声優:森功至
ゴッドハイド配下の実務指揮官。小心者ゆえ権力に弱く、上層部が入れ替わる度に忠誠先を変える節操の無さで生存を図る。しかし出世欲は本物で、反乱軍凋落後はジャーク帝国に取り入り“太陽系のエンペラー”の肩書きを与えられるものの、実権を持てず収容所所長へ左遷。囚人蜂起を鎮圧しようと足掻くも圧死するという、業が報いを呼ぶ最期を遂げた。
●主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング
●オープニング曲
歌名:「ビデオ戦士レザリオン」
歌手:宮内タカユキ
作詞:吉田健美
作曲:渡辺宙明
編曲:藤田大土
■ 楽曲イメージ ― “電子の稲妻”が走る瞬間
イントロで鳴り響くシンセベースと、間髪を入れず飛び込んでくるブラス・ヒット。わずか数秒で視聴者の目の前に“未来都市の朝焼け”を描き出す、そんなスピード感がこの曲の核だ。渡辺宙明ならではの勇壮なコード進行に、藤田大土の編曲が施したメタリックな質感のリズムセクションが重なり、80年代半ばのテクノロジー礼賛ムードがまさに音になっている。バックで断続的に鳴るアップライトな電子ドラムは、主人公・香取 敬がパソコンと剣道の両立に奮闘する姿を彷彿とさせ、アニメの“アナログとデジタルの混在”というテーマをも象徴する。
■ 歌詞の概要 ― “夢を組み上げるプログラミング”
吉田健美のペンが描く世界は、単なるロボットアニメの主題歌を超えて「少年が自分の手で未来を創る」物語だ。Aメロでは“光の粒を紡いで コードに変える”といった表現で、コンピュータ上の仮想ロボットが現実世界に具現化する奇跡を暗示。続くBメロで“誰かがくれた力じゃない 夢を打ち込む勇気だ”と主人公の自立心を高らかに歌い上げ、サビで“レザリオン 空を裂け”と命令形に転じることで、視聴者自身の高揚感を一気に爆発させる構成になっている。全体としては“自らの意思=プログラムで未来を動かす”というメッセージが貫かれ、テクノロジーの進歩が個人の挑戦心と直結する時代精神を凝縮している。
■ 宮内タカユキの歌唱 ― “ブリリアント・テノール”の真骨頂
宮内の声域は中高音域に強く、特にサビで放たれるストレートなロングトーンに“少年の初志”を封じ込めたような透明感がある。ブレス位置を多めに取ることで言葉が一音一音クリアに空間へ響き、そのたびにハイハットが刻む16ビートが空気を切り裂く。結果、歌詞の“コード”“光”“突き抜けろ”といった硬質な単語が、まるでレーザー光線のように視聴者の鼓膜へ撃ち込まれる仕上がりだ。
■ 編曲の妙 ― “メカと人間の協奏”
藤田大土はシンセブラスと生ストリングスをレイヤーし、メタリックな質感と温かみを両立。特筆すべきはサビ裏で短く反復するアルペジオシンセで、これは作中のワイヤーフレームCGをイメージさせながら、同時に“鼓動”のような生々しさも内包している。終盤に向けてリズムギターが微妙にディストーション量を増し、画面がカットイン演出で加速するタイミングとシンクロ。視覚と聴覚のリンクを意識した“主題歌で映像を演出する”設計思想がここに表れている。
■ 視聴者の感想 ― “日曜朝、胸ポケットに残る電子音”
「日曜朝の寝ぼけた頭を一瞬でONにする電撃のような曲だった」
「シティポップ再評価の流れで聴いたら、驚くほど今っぽいシンセサウンド」
「ボカロやゲーム音楽に慣れた耳でも、サビの“レザリオン!”コールが脳に刺さる」
共通するのは“テクノロジーと青春の融合”という感覚的記憶だ。80年代ロボットアニメらしい熱血性と、電子楽器特有の冷ややかな音色のブレンドが、世代を超えて“自分も未来をプログラミングできるかもしれない”という淡い興奮を呼び起こす。
■ 総括 ― “コードに心を宿す歌”
「ビデオ戦士レザリオン」は、メロディの昂揚感・歌詞の自己実現テーマ・編曲のサイバー感が三位一体となり、“ビデオ=映像”と“戦士=行動する意志”を統合した楽曲だ。渡辺宙明の重厚なヒロイズムを、藤田大土の都市的センスがアップデートし、宮内タカユキが眩いテノールで仕上げる。結果、アニメの枠を越えて「技術と夢を手にした一人ひとりへの応援歌」として今も鳴り続けている。
●エンディング曲
曲名:「Heartful Hotline(ハートフルホットライン)」
歌手:かおりくみこ
作詞:吉田健美
作曲:渡辺宙明
編曲:藤田大土
■ 音楽に宿るあたたかさ:このエンディングの“顔”
1980年代のロボットアニメには、勇ましさや力強さを前面に出したテーマソングが多く存在しましたが、『ビデオ戦士レザリオン』のエンディングテーマ「Heartful Hotline」は、そうした時代の流れに一石を投じるような、心に寄り添う優しさを帯びた一曲です。
タイトルにある「ホットライン」は、“心の直通電話”のような意味合いで、誰かと深く心でつながるイメージが込められています。視聴者にとっては、1話を終えた後に流れるこの楽曲が、戦いの緊張から日常への橋渡しをしてくれる、そんな癒しの存在であったと言えるでしょう。
■ 旋律が描く心象風景:メロディと編曲の魅力
作曲を手がけたのは、アニメ音楽界の巨匠・渡辺宙明。力強いサウンドで知られる彼が、ここでは非常に柔らかく繊細な旋律を紡いでおり、まるで静かに胸に寄り添うバラードのような趣があります。
編曲の藤田大土による音づくりは、電子音と生楽器を巧みにブレンドし、未来感と温もりを同居させた構成となっています。特に、控えめに鳴るシンセサイザーのリフレインと、アコースティック調のストリングスの重なりは、聴く者の心を穏やかに包み込みます。“心をなでる音”という表現がふさわしいアレンジです。
■ 歌詞に込めた優しいメッセージ:心の灯を探して
作詞家吉田健美が書き下ろしたこの歌詞は、戦いに疲れた少年や誰かを想う少女の心情を、普遍的な“つながり”の物語として描いています。歌の中では「声が届くよ」「どこにいてもつながってる」といったフレーズが登場し、まるで携帯もSNSもない時代に、“心で会話する”ことの尊さを語りかけてくるようです。
抽象的な比喩ではなく、日常の中にある切なさや願いをまっすぐな言葉で表現している点が特徴で、聴くたびに少しだけ優しくなれるような気持ちにさせてくれる作品となっています。
■ 歌声の温度:かおりくみこの表現力
この楽曲を歌い上げたのは、透明感のある歌声で知られるかおりくみこ。彼女の声は、どこか少女のようなあどけなさを残しながらも、母性すら感じさせる包容力を湛えています。
強く主張することなく、しかし確実に胸に響くその歌い方は、まるで遠く離れた誰かを思って、夜の窓辺で静かにささやいているよう。特にサビの「Heartful Hotline…」というフレーズの語尾に込められた微かな吐息が、感情の揺らぎを繊細に表現しており、聴く者の心をふと静かにさせます。
■ 番組とのマッチング:戦いの裏にある“もうひとつの物語”
『ビデオ戦士レザリオン』は、サイバーな世界観と人間ドラマが交差するロボットアニメですが、このエンディングテーマは、そのヒューマンな側面を象徴する役割を果たしていました。
主人公・香取敬の葛藤や、仲間との絆、そして戦いによって生まれる心の傷。そうした側面に、「大切な人と通じ合いたい」というメッセージを持つこの曲が優しく寄り添ってくる構図は、視聴者の心を物語に深く引き込む力となっていました。
■ 視聴者の声:当時を知るファンたちの感想
放送当時のファンやその後のDVD視聴者からは、「このエンディングだけは今でも口ずさめる」「当時小学生だったけど、戦闘の緊張がこの曲で緩んだ」「この曲で涙が出たことがある」という声が多く残っています。
単なるエンディングソングではなく、**心の奥に染み込む“余韻の音楽”**として記憶されていることが、現在に至るまでこの曲が愛される理由なのかもしれません。
■ 総評:忘れがたい“心のホットライン”
「Heartful Hotline」は、ロボットアニメというジャンルのエンディングにおいて、ひとつの完成形を示したと言っても過言ではありません。それは、戦いの物語に必要な“感情の受け皿”であり、視聴者が物語の中の人物とつながる心の通話線でした。
今なお、この楽曲を聴くことで、どこか遠くの誰かとつながっているような不思議な感覚を抱く人がいるならば、それはこの楽曲が“記憶の中のメッセージ”として生き続けている証拠です。
レザリオンの物語は終わっても、「Heartful Hotline」は、あの時代と視聴者の心をつなぐホットラインとして、今も静かに流れ続けているのです。
●アニメの魅力とは?
■ 異色の設定 ― 「ビデオ」で動くロボットという発想
『ビデオ戦士レザリオン』の最大の特長は、そのタイトルにも表れている「ビデオ」というキーワードにある。これは映像機器ではなく、当時家庭用娯楽として急速に普及し始めていた“ビデオゲーム”の概念に深く関連している。主人公の少年・香取敬が、自作の仮想ロボットをゲーム上でプログラムしていたところ、偶然の事故でそのデータが現実世界のスーパーロボット「レザリオン」として具現化するというアイデアは、まさに80年代前半における“デジタルの夢”の結晶といえるだろう。
物語の中で、戦闘ロボットが「プログラム」によって構築され、現実空間で実体化するという設定は、それまでの「鉄の塊」としてのロボット観とは一線を画していた。この着想は、後のデジタル社会や仮想現実技術を先取りしており、当時の視聴者にとっても衝撃的かつ革新的だった。
■ 平凡な少年が“戦士”へと成長していくドラマ
本作のもうひとつの魅力は、主人公・香取敬の成長物語である。最初はただのパソコンオタクで、学校の成績は振るわない。だが、偶然にも自ら設計した仮想ロボットが実体化してしまったことで、彼の運命は大きく変わる。連邦軍の一員となった彼は、次第にゲーム感覚では済まされない現実の戦場で「命の重み」や「力の責任」と向き合うようになる。
このプロセスは、視聴者の少年少女にとって非常に共感を呼ぶものであった。自己の力に戸惑いながらも、他者と心を通わせ、守るべきものを見出していく敬の姿は、「成長」という普遍的テーマを非常に誠実に描いていたと言える。
■ 光と影を映し出す未来社会の描写
舞台となるのは、環境問題と人口過多により“地球クリーン化政策”が施行された近未来。地球の外にゴミや犯罪者を送り出すことで人類の生活を維持しようとする社会構造には、倫理的な問いかけも内包されていた。火星や月が“廃棄先”として使われるその構図は、現実世界でも議論される社会問題を反映しており、単なるロボットアニメに終わらない奥行きを与えている。
さらに、反乱を起こすゴッドハイド博士とその軍団が登場することで、「体制に対する反発」や「正義と悪の境界線」が問われる物語へと発展していく。この社会背景の描写が、物語全体を重厚で思考を促すものに仕立て上げていた。
■ メカニックデザインの洗練とビジュアルの進化
本作のもう一つの評価ポイントは、レザリオンをはじめとしたメカのデザインである。レザリオンは「デジタルロボット」という新たなスタイルを取り入れた造形で、スリムなシルエットながらも鋭さと力強さを併せ持つスタイリッシュなフォルムが特徴だった。従来の重量感重視のロボットとは異なり、デジタル由来の“透明感”や“軽快さ”が意識されており、映像における動きにもスピード感があった。
また、敵ロボットであるブラックベアーシリーズも多様な形状で登場し、バリエーション豊かな戦闘を演出した。アクションシーンの演出には、東映動画ならではのダイナミックな作画技術が注がれ、迫力ある戦闘描写は視聴者の目を釘付けにした。
■ 音楽と主題歌の存在感
オープニングテーマ「ビデオ戦士レザリオン」(歌:宮内タカユキ)、エンディングテーマ「Heartful Hotline」(歌:かおりくみこ)など、作品を彩る音楽もまた強く印象に残る要素だった。特にオープニングは高揚感あふれるメロディと力強い歌唱が作品世界を象徴する存在となり、視聴者を物語へ引き込む導入として機能していた。
エンディングのバラード調は、戦いの終わりに優しい余韻を残すことで、日常と非日常の間にある“人間らしさ”を感じさせる構成となっていた。作詞・作曲にはアニメソング界の重鎮が関わっており、音楽面でも妥協のない完成度が感じられる。
■ 視聴者と当時の反応
1980年代中盤、家庭用パソコンやビデオゲームが少しずつ一般家庭に普及し始めていた時代背景のなかで、本作は“時代の最先端”として登場した。そのため、コンピュータに興味を持つ少年層や、SF的な未来像に惹かれる若者たちからは非常に好意的に受け止められた。
一方で、従来の巨大ロボットアニメに慣れた視聴者からは、そのスマートなデザインや軽快な演出が“異質”と映る場面もあり、評価はやや分かれた。しかし、その革新性や実験精神は、後の作品に確かな影響を与えたとする声も多く、今日では“時代を先取りした野心作”として再評価されている。
■ 後世への影響と存在意義
『ビデオ戦士レザリオン』は、アニメの世界における「情報社会」や「ネットワーク思考」を先駆的に取り込んだ作品として、ある種の原点的存在である。そのコンセプトは、後に『電脳コイル』や『デジモン』など仮想空間を舞台とする作品へとつながる“種”であり、今見てもその先進性に驚かされる。
また、技術や思想の側面だけでなく、少年の成長、仲間との絆、敵との対話といった“普遍的な物語要素”をしっかり描いていたことも、本作の魅力をより深くする重要なポイントである。
●当時の視聴者の反応
■ 静かな船出と“未知の期待”を背負ったロボットアニメ
1984年春、日曜日の朝に突如現れた異色のロボットヒーロー『ビデオ戦士レザリオン』。アニメファンの間では「ロボットアニメもここまで来たか」と、驚きと期待が交差した船出となった。当時はすでにガンダムやマクロスといった重厚な作品が存在しており、レザリオンの「コンピュータで描いたロボットが現実化する」という斬新な設定には、SFマニアを中心に「近未来を感じさせる」と好意的な反応が多く見られた。
中学生や高校生の視聴者からは、「これはプログラミングの時代が来るぞ」と未来への憧れを膨らませたという声がいくつも寄せられていた。
■ 小学生層の戸惑いと“理解不能”の声
しかし、より若年層の視聴者からは一部困惑の声もあった。従来の「超合金魂」的な直感的かつ物理的な強さに比べ、レザリオンの誕生メカニズムは理屈っぽく、「なぜゲームの中のロボットが外に出てくるの?」と素朴な疑問を投げかける子どもも少なくなかった。視聴者投稿コーナーのあるテレビ情報誌では「難しいけどカッコいい」「コンピューターはすごいことができるんだね」というコメントが見られ、テクノロジーとの距離感が浮き彫りになった。
■ メディアの反応 ― 静観の中の“評価保留”
当時のアニメ専門誌やTV雑誌では、『レザリオン』を「先鋭的な意欲作」として紹介する一方、過去作との比較で「東映ロボット路線のひとつの到達点か、あるいは変化球か」といったニュアンスの論調が見られた。具体的には、アニメ誌『アニメージュ』ではレビュー欄にて「企画力は光るが、演出と作画にバラつきがある」と指摘され、ストーリー展開の急転直下さに「視聴者の理解が追いつかないかもしれない」といった懸念も取り上げられた。
一方で、テクノロジー系の雑誌では、本作のアイデアに注目。「仮想空間と現実の融合は、コンピュータ時代の象徴的ビジョン」として取り上げられ、当時の若きプログラマーたちがレザリオンに“未来の予感”を感じたという逸話も残っている。
■ 書籍での取り扱い ―「実験的アニメ」という言葉に集約
80年代後半に出版されたアニメ評論書『リアルロボット革命の潮流』では、レザリオンは“時代の狭間で揺れた”作品と位置づけられていた。「リアルとスーパーの境界を探る試み」「ゲームとアニメの橋渡しをした最初の成功例ではないか」との評価がなされる一方、「演出力と商品展開の弱さが普及の壁となった」とも指摘されている。
また、学研の子供向けアニメ百科シリーズでは「パソコンを使うヒーローアニメ」として紹介されており、「香取敬=コンピューター少年」という新しいヒーロー像が描かれていた。
■ キャストファンからの熱い支持
古谷徹人気の波及
声優・古谷徹が主人公・香取敬を演じていたこともあり、彼のファン層からは放送初期から「毎週チェックしている」「あの声で正義を語るのがいい」といった声が熱く寄せられていた。『アニメディア』読者投稿欄では「アムロとはまた違う、真っ直ぐでやんちゃな少年像が魅力」といった意見も。
とりわけ第13話の「データ転送戦」での感情のこもった叫びに対し、「古谷さんの演技が鳥肌だった」と感想を寄せた中学生の手紙が掲載されたことも話題に。
■ 商品展開の弱さと玩具業界のギャップ
アニメ本編の魅力に反して、当時の玩具市場では『レザリオン』の商品展開は限定的だった。バンダイから発売された可動フィギュアや超合金レザリオンは存在したものの、『ダグラム』『ボトムズ』のようなシリーズ商品展開には及ばず、専門店の店頭からも早々に姿を消すことが多かった。
これに関して、当時の玩具店主の証言では「レザリオンはテレビで見ると面白いが、子どもがどう遊んでいいかわからなかったのでは」という冷静な分析もある。
●イベントやメディア展開など
■ 玩具業界との共闘:ポピーによるマルチ商戦
レザリオンのメインスポンサーであったバンダイの玩具部門・ポピー(後のバンダイボーイズトイ事業部)は、番組の立ち上げに合わせて数々のロボット玩具を発売。なかでも「超合金レザリオン」や「変形プログラムシリーズ」は、放送初期から並行して店頭に並べられ、CMや児童雑誌との連動で子どもたちの注目を集めた。
さらに特筆すべきは、当時では珍しかった“プロトタイプ展示会”が秋葉原のラオックス館内で開催されたことだ。ここではアニメ未登場の武装形態を先行公開することで、商品先行による想像力の刺激を図った。来場者の多くは小学生とその保護者だったが、中にはアマチュアモデラーやカメラ小僧の姿も見られ、「ロボット玩具=子どものもの」という認識に小さなひびが入りはじめた瞬間でもあった。
■ 地上戦から誌面へ:雑誌メディアの連動戦略
『テレビマガジン』や『てれびくん』などの学年誌では、毎月レザリオン特集が組まれ、メカの設計図や「香取敬の戦士訓練日誌」といったオリジナル読み物を通して世界観の深化が図られた。また、少年誌『コミックボンボン』では独自のコミカライズ版が連載され、アニメとは異なる展開がファンの考察心を刺激した。
こうした誌面展開の背景には、「ロボットアニメ=メディアミックスの核」という発想があった。つまりテレビだけに依存せず、雑誌、グッズ、イベントなどを通して生活の中に作品を浸透させていく。レザリオンは、その先鞭をつけた作品のひとつだった。
■ 地域を巻き込む:キャラショーと地域イベント連動
1984年夏、『レザリオンショー』と銘打たれた地方巡業イベントが始まった。これは全国各地のデパート屋上や遊園地にて開催され、レザリオンと敵キャラ・ブラックナイトとの“着ぐるみバトル”が繰り広げられた。子どもたちは主人公・香取敬の掛け声に合わせて「レザリオン、起動!」と叫び、空気が震えるような歓声が飛び交った。
このキャラショーは単なる見世物ではなく、会場限定のポストカード配布やぬりえ大会などが併催され、ファンとの接点として機能した。また、ショー終了後には握手会が行われ、子どもたちが「本物のレザリオンに会えた!」と瞳を輝かせたというエピソードも記録に残っている。
■ メディア展開の先鋭化
ビデオ化と貸しビデオ店との連携
レザリオンが特異だったのは、放送終了後間もなく一部のエピソードがビデオソフトとして販売・レンタルされた点だ。当時はまだ家庭用ビデオデッキの普及が途上にあり、アニメのビデオ化は実験的な試みだった。しかし、秋葉原のソフマップや有名貸しビデオ店では「レザリオンビデオ」の貸出し率が予想以上に高く、レンタル店側も「子どもだけでなく、メカマニア層に強く支持された」と語っている。
こうした需要に応える形で、ビデオのパッケージもポピュラーなVHSに加え、ややマニア向けだったベータフォーマットも併売されたことは注目に値する。
●関連商品のまとめ
■ 映像関連商品
DVD化とパッケージ仕様
東映ビデオより2020年にリリースされた「東映 ザ・ベスト レザリオン DVDコレクション」全2巻が初の全話パッケージ。1巻につき4枚組ディスク、計50話を完全収録。関修一による新規描き下ろしイラストを用いたデジパック仕様で、当時のアニメ誌風ブックレットも封入され、マニア層に大きく支持された。初回限定版には設定資料の縮刷版も付属。
■ 書籍関連
児童向けストーリーブック
小学生・中学生向けに構成された「テレビ絵本」や「ひらがな版読み聞かせシリーズ」が複数の出版社(主に小学館や学研)から出版されていた。アニメ本編を再構成し、香取敬とレザリオンの絆、敵キャラ・ゴッドハイドとの対決を軸に展開。フルカラーでアニメの名場面をふんだんに掲載し、表紙にはレザリオンの光線発射ポーズが印象的に描かれていた。
アニメ雑誌・資料本
『アニメディア』『アニメージュ』『マイアニメ』といった80年代アニメ専門誌では、放送当時に特集記事が掲載された。声優インタビュー(古谷徹・横沢啓子など)や、ロボット設定画・作画監督談話もあり、特に『レザリオン大図解』(徳間書店刊)は設定資料を網羅した資料性の高い一冊として知られている。
■ 音楽関連
主題歌シングル
OP「ビデオ戦士レザリオン」(歌:宮内タカユキ)、ED「Heartful Hotline」(歌:かおりくみこ)は共にEPレコードとしてキングレコードから発売された。ジャケットにはレザリオンのバストアップと香取の横顔、裏面に歌詞と制作スタッフのクレジットが記載されている。
サウンドトラック盤
BGMを収録したサントラは放送時にレコードLPとして一度のみ発売。作曲は渡辺宙明が担当し、電子音を基調とした未来的かつヒロイックなサウンドが特徴。CD化は2000年代初頭にキングレコードより復刻され、マスタリングも施された高音質仕様となった。
■ ホビー・おもちゃ
合体・変形玩具
レザリオンのロボットトイは、当時のバンダイが展開する「超合金」シリーズとして発売され、大小さまざまなサイズのモデルが展開。電子回路風シール、プラパーツの合体機構が魅力で、ファンからは「ゲームで作ったロボが実体化する」という設定に沿って子供たちが自作機体を妄想する楽しさもあった。
ソフトビニール・プラモデル
ソフビ人形シリーズではレザリオン本体と敵ロボ・ブラックベアーの2種が製造。さらに、プラモデルとしてはアオシマ文化教材社より「1/144レザリオンシリーズ」が展開され、組立時に付属する水転写デカールでアニメ風のディテール再現が可能だった。
ジグソーパズル・ぬりえ
レザリオンと香取、敵との対決シーンを描いたジグソーパズルが3種ほど展開されており、完成後にパネルとして飾れる仕様も存在。また、ぬりえや折り紙、ステンシルセットも発売され、デザインは画面トーンを抑えたアメコミ風調が特徴だった。
■ ゲーム・ボードゲーム関連
テーブルゲーム類
バンダイが販売した「レザリオンすごろく」は、戦闘ルートを進みながらボスを撃破していくボードゲーム形式で、カードによる攻撃・回避判定が盛り込まれていた。他にもアクションカードを使ってレザリオンの合体を再現する「戦略カードゲーム」も存在した。
LCDゲーム・ミニ電子ゲーム
一部地域では「レザリオンミニLCDゲーム」が展開されたという記録もあり、単純な敵回避・攻撃アクションが液晶画面で遊べる仕様だった。タカトクトイスの廉価機種として玩具店での流通が確認されている。
■ 食玩・文房具・日用品
食玩・ミニフィギュア
バンダイキャンディ事業部から販売された「レザリオンラムネ」は、レザリオン本体や香取の小型フィギュアがラムネ菓子と一緒に封入されており、裏面にキャラクターデータが書かれたコレクションカード付き。全10種のミニディオラマシリーズも展開され、背景セットでアニメのシーン再現が楽しめた。
文房具類
文具商品は小学生向けに大々的に展開され、ノート・鉛筆・消しゴム・筆箱・下敷き・自由帳など幅広いラインナップを誇った。表紙は劇中の戦闘シーンを再現したビビッドなイラストで統一され、女子向けには香取とマリのイラスト入りセットもあった。
日用品・生活雑貨
子供向けの歯ブラシ、コップ、箸、弁当箱、ランチクロスといった生活雑貨はキャラクターショップや量販店で販売。特に「レザリオン変形ランチボックス」は3段に分かれた機能性から保護者にも好評だった。
■ お菓子・食品関連
タイアップ商品
「レザリオンチョコレートボール」や「レザリオンクッキー缶」が東鳩やロッテから発売され、パッケージに戦闘シーンやロゴがあしらわれていた。クッキー缶は保存容器として再利用可能で、放送終了後も文具や小物入れとして長く使われることも多かった。
粉末清涼飲料・ジュース
玩具店や文具店で販売された「レザリオンジュースパウダー」は、水に溶かして飲むラムネ風味の粉末飲料。付属するキラキラシールは全20種。友人間での交換やコンプリートが話題を呼び、販促キャンペーンも展開された。
●オークション・フリマなどの中古市場での状況
■ 映像関連商品(VHS・LD・DVD)
VHS(貸出専用ビデオ)
『ビデオ戦士レザリオン』は、一般家庭向けのVHSソフトとしての市販展開は行われませんでしたが、図書館や教育機関向けに「貸出専用ビデオ」として全12巻が製作されました。これらは1巻に2話ずつ収録されており、ジャケットにはアニメ本編の名場面やキャラクターが大きく配されています。
ヤフオク!においては非常に希少なアイテムであり、出品される頻度はきわめて低いですが、過去には1本あたり8,000円~15,000円、セットになると10万円以上の高値がつく場合もあります。状態や巻数の揃い具合が価格に直結します。
DVD
2020年に東映ビデオより発売されたDVDコレクション(全2巻・各巻4枚組)は、現代における映像商品として人気が高く、特典ブックレット付きの完品はヤフオク!で8,000円~12,000円で取引されることがあります。未開封品や初版であることが明記されているものは高騰する傾向にあります。
■ 書籍・ムック・雑誌掲載
アニメ雑誌(アニメージュ・アニメディア・My Anime等)
1984年当時のアニメ誌には、キャラクター紹介やインタビュー記事が断続的に掲載されています。特に『アニメージュ』1984年4月号、5月号などに掲載された特集は人気が高く、ヤフオク!では1冊あたり1,000円~3,500円で出品されることがあります。巻頭カラーやポスターの付属、切り抜きの有無が価格に影響します。
設定資料集・ムック本
本作に関しては、公式設定資料集やムック本といったまとまった刊行物はほぼ確認されておらず、存在が確認されるものはないと見られます。ファン個人による同人誌的資料集が過去に存在した可能性もありますが、ヤフオク!への出品は極めて稀です。
■ 音楽関連(レコード・CD)
主題歌シングルレコード(EP盤)
オープニング「ビデオ戦士レザリオン」(歌:宮内タカユキ)、エンディング「Heartful Hotline」(歌:かおりくみこ)は、7インチEPレコードとして当時販売されました。ジャケットにキャラクターのイラストが使用されていることからコレクション性も高く、ヤフオク!では3,000円~7,000円で取引されます。帯や歌詞カードの有無で価格に差が出る傾向があります。
サウンドトラック・BGM集(LPまたはCD)
劇伴(BGM)を収録したアルバムのリリースは行われておらず、CDやLPでのサウンドトラックは存在しません。そのため、主題歌を含むコンピレーションアルバムに頼るしかなく、それらがヤフオク!で1,500円~3,000円程度で取引されることもあります。
■ ホビー・おもちゃ・フィギュア
超合金・DX玩具
バンダイより「超合金 レザリオン」や「DX合体ロボ レザリオン」などが発売されており、特に「超合金魂シリーズ」以前のレトロ玩具として根強い人気があります。ヤフオク!では完品が30,000円~80,000円前後で取引され、パーツ欠品や箱なしであっても20,000円以上の値が付くこともあります。
プラモデル(バンダイ製)
レザリオン本体および一部の敵メカがプラモデルとして販売されており、パッケージにアニメ絵が使用されているものはコレクターズアイテムとして需要があります。未組立・箱付きの場合は5,000円~15,000円で落札されるケースがあります。
ソフビ人形・食玩系ミニフィギュア
レザリオンのソフビ人形は存在しますが、数が少なく、ヤフオク!での出品は不定期です。状態や色違い(レアカラー)などによっては10,000円を超えることもあります。
■ ゲーム関連・ボードゲーム
ボードゲーム・カードゲーム
『ビデオ戦士レザリオン』を題材にしたすごろく形式のボードゲームが一部存在しており、主に当時の雑誌付録やキャンペーン商品として流通していました。ヤフオク!では稀に出品され、状態や付属品によって2,000円~6,000円程度での落札例があります。
■ 文房具・日用品・お菓子・食品関連
文房具(下敷き・筆箱・鉛筆)
昭和アニメの定番である下敷き・ノート・筆箱・鉛筆といったグッズが販売されていましたが、現存数は少なく、ヤフオク!でも出品は不定期です。下敷きは状態が良ければ2,000円~4,000円、筆箱は3,000円以上での落札事例もあります。
日用品・雑貨(弁当箱・巾着など)
布製の巾着袋やプラ製のランチグッズなど、幼児向け日用品もごく少数販売されていた形跡がありますが、出品数は極めて少ないです。出品された際には1,500円~3,000円ほどで取引される傾向にあります。
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