【中古】赤き血のイレブン DVD-BOX 上巻
【アニメのタイトル】:赤き血のイレブン
【原作】:梶原一騎
【アニメの放送期間】:1970年4月13日~1971年4月5日
【放送話数】:全52話
【監督】:山田健、岡迫亘弘
【作画監督】:岡迫亘弘、 飯山嘉昌
【美術監督】:井岡雅宏
【制作】:日本テレビ、東京テレビ動画
【放送局】:日本テレビ系列
●概要
1970年4月13日から1971年4月5日まで日本テレビ系列で放送されたサッカーをテーマにしたテレビアニメです。原作は梶原一騎、作画は園田光慶と深大路昇介が担当し、同名の漫画を基に制作されました。この作品は、高校サッカー界の強豪校である浦和市立南高等学校をモデルにした青春劇画であり、当時のサッカー少年たちの間で大きな人気を博し、日本におけるサッカーブームの一翼を担いました。
物語は、東京の下町出身の主人公、玉井真吾が埼玉県南部の新興住宅地に新設された新生高校に入学するところから始まります。同校の体育教師であり、元サッカー日本代表の松木天平は、生徒たちにサッカー部への参加を呼びかけますが、玉井は当初興味を示さず、校内の不良生徒である大平洋介との喧嘩に明け暮れていました。しかし、松木の指導や同級生の明日香涼子との交流を通じて、次第にサッカーの魅力に引かれていきます。
新生高校サッカー部は、松木の厳しい指導の下で着実に実力をつけ、県内の強豪校との試合を通じて成長していきます。特に、玉井は独自の必殺シュートである「サブマリンシュート」や「ブーメランシュート」を編み出し、チームのエースとして活躍します。物語の中盤では、全国大会出場を目指して奮闘する新生高校サッカー部の姿が描かれ、ライバル校との熱戦や、玉井の成長、そしてチームメイトとの絆が深まっていく様子が丁寧に描かれています。
第40話からはタイトルが『サッカー野郎 赤き血のイレブン』に変更され、玉井を中心とした日本ジュニアチームと、ケン・サントスが率いるブラジル・ジュニアチームとの対戦を描いたオリジナルストーリーが展開されました。この際、一部のキャラクターデザインが変更され、物語のスケールも国内から国際的な舞台へと広がりました。
この作品は、当時の日本におけるサッカー人気の高まりと相まって、多くの若者たちに影響を与えました。特に、主人公の玉井が放つ必殺シュートは子供たちの間で話題となり、実際のサッカー少年たちが真似をするなど、社会現象的な人気を博しました。また、作品内で描かれるチームワークや友情、努力といったテーマは、視聴者に感動を与え、多くのファンを獲得しました。
制作面では、アニメーション制作を東京テレビ動画が担当し、監督は山田健(初期)と岡迫亘弘(中期以降)が務めました。また、読売サッカークラブ(現・東京ヴェルディ)の協力を得て、リアリティのあるサッカー描写を目指しました。しかし、当時のスタッフの中にはサッカーの知識が乏しい者も多く、試合の録画フィルムや教則ビデオを参考にしながら制作が進められたというエピソードもあります。
『赤き血のイレブン』は、後のサッカー漫画やアニメに多大な影響を与えた作品として評価されています。1980年代の『キャプテン翼』など、サッカーを題材とした作品が登場する以前に、サッカーの魅力やスポーツの持つ熱血的な要素を描いた先駆的な作品として、その存在感を示しました。また、当時の日本におけるサッカー文化の普及や発展にも寄与したとされています。
現在では、放送から50年以上が経過していますが、『赤き血のイレブン』は日本のアニメ史やサッカー文化を語る上で欠かせない作品として、その名を刻んでいます。作品のDVDや関連書籍も発売されており、当時を懐かしむファンや新たに興味を持った視聴者によって、今なお愛され続けています。
以上が、『赤き血のイレブン』の概要と詳細です。この作品は、サッカーというスポーツを通じて、青春や友情、努力の大切さを描いた名作として、多くの人々の心に残っています。
●あらすじ
東京の下町育ちである玉井真吾は、新生高校に入学します。彼は粗野で喧嘩っ早く、同級生の大平洋介と衝突を繰り返す日々を送っていました。一方、元サッカー日本代表で「ゴールの猛虎」と称された体育教師・松木天平が新生高校に赴任し、全国レベルの強豪サッカー部を作ることを目指していました。松木は生徒たちにサッカー部への参加を呼びかけますが、玉井は興味を示さず、松木の指導方針に反発します。
玉井は同じく松木に反感を抱く大平や他の生徒たちと共に、第2サッカー部を設立し、自由奔放なプレーを楽しみます。彼らは正式なサッカー部に対抗心を燃やし、独自のやり方でサッカーを続けますが、組織的なプレーや基礎練習の重要性を理解していませんでした。一方、松木のサッカー部は基礎から徹底的に鍛えられ、着実に実力をつけていきます。
ある日、第2サッカー部は松木のサッカー部に試合を挑みますが、組織力と技術の差を痛感し、大敗を喫します。この敗北を機に、玉井は自分たちの未熟さを認識し、松木の指導の下で本格的にサッカーに取り組むことを決意します。彼は第2サッカー部を解散し、正式なサッカー部に入部します。
松木の厳しい指導の下、玉井たちは基礎技術やチームワークを学び、次第に強豪チームへと成長していきます。新生高校サッカー部は県下対抗サッカー大会に出場し、朝風高校の美杉純や北埼農林高校の山形豪十郎といった強敵たちと対戦します。玉井は新たな必殺シュート「サブマリンシュート」を編み出し、チームの勝利に貢献しますが、北埼農林高校との試合では大敗を喫し、さらなる努力の必要性を痛感します。
その後、新生高校サッカー部は国民体育大会埼玉県予選に出場し、決勝戦で藤江西高校と対戦します。藤江西高校は、松木への復讐心に燃える上岡兄弟を擁しており、激しい試合が繰り広げられます。玉井とチームメイトたちは松木の指導の下、「回転ひねりキック」などの新たな技を駆使し、接戦の末に勝利を収め、国体出場を果たします。
国体に向けて猛練習を続ける中、玉井は自身の出生の秘密を知ります。実の父親である永田真は、サッカーに情熱を注いだものの不遇のまま亡くなった人物であり、松木の師匠でもありました。この事実を知った玉井は、父の無念を晴らすためにもサッカーで成功しようと決意を新たにします。
全国大会では、新生高校は強豪校との厳しい試合を勝ち抜き、決勝戦で東京都代表の東宮学園高校と対戦します。玉井は新たに編み出した「ブーメランシュート」を駆使し、チームを勝利に導きます。その後も、新生高校サッカー部はアメリカンスクールとの試合や、玉井の卒業後も全国大会での連覇を目指し、さらなる高みを目指していきます。
物語の終盤、松木は新たに設立されるプロサッカーリーグの話を玉井に伝え、彼の将来を期待します。玉井は大平と共にプロチームへの入団テストに挑み、新たなステージへと旅立つ決意を固めます。『赤き血のイレブン』は、玉井真吾の成長と新生高校サッカー部の奮闘を通じて、友情や努力、そしてサッカーへの情熱を描いた青春スポーツ作品です。
●登場キャラクター・声優
●玉井 真吾
声優:田中亮一
新生高校サッカー部の1年生で、物語の主人公。東京の下町出身で、粗野で喧嘩っ早い性格ながら、卓越した身体能力を持つフォワード。当初は自己中心的なプレーが目立つが、次第にチームプレーの重要性を理解し、成長していく。必殺技として「サブマリンシュート」や「ブーメランシュート」を習得し、チームのエースとして活躍する。
●松木 天平
声優:村越伊知郎
新生高校サッカー部の監督で、元日本代表のゴールキーパー。現役時代は「ゴールの猛虎」と称され、メキシコ五輪で銅メダルを獲得した経験を持つ。厳格な指導者でありながら、生徒たちに友情やチームワークの大切さを教え、全国レベルの強豪チームを目指してサッカー部を鍛え上げる。
●大平 洋介
声優:兼本新吾
新生高校サッカー部の3年生で、ゴールキーパーを務める。関西弁を話す大柄な体格の持ち主で、当初は校内のボスを自称し、玉井と衝突していた。しかし、次第に玉井の良き理解者となり、チームの守護神として活躍する。
●明日香 涼子
声優:森秋子、鈴木弘子
新生高校の2年生で、物語のヒロイン。気丈でプライドが高く、当初は放送部員として活動していたが、サッカー部の活動が本格化するとマネージャーとしてチームをサポートする。
●青田 光
声優:森功至
新生高校サッカー部員で、PTA会長の息子。当初はサッカー部に所属していたが、玉井の誘いで第2サッカー部に参加。その後、正式なサッカー部に復帰する。キザな性格で、親の地位と財力を背景に行動していたが、後に改心し、玉井のアシスト役として活躍する。
●美杉 純
声優:市川治
朝風高校サッカー部のキャプテンで、玉井のライバル。天才的なプレーヤーで、無名だった同校を強豪校へと導いた。シンプルなパス回しと前線への飛び出しが持ち味で、「スクリューシュート」や「カミソリドリブル」といった必殺技を持つ。
●山形 豪十郎
声優:桑原たけし
北埼農林高校サッカー部の副キャプテンで、玉井のライバルの一人。大柄な体格と独特の吃音が特徴で、貧しい農家の出身。必殺技として「フォークシュート」を持ち、チームの得点源として活躍する。
●上岡 剛
声優:野田圭一
藤江西高校サッカー部のゴールキーパーで、上岡猛の弟。目を閉じた状態からボールの気配を察知し、直感でシュートを防ぐ特殊な守備技術を持つ。兄の無念を晴らすため、新生高校との試合に臨む。
●主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング
●オープニング曲
『赤き血のイレブン』
歌手名: フォー・メイツ
作詞者: 梶原一騎
作曲者: 大沢保郎
この曲は、熱血スポーツアニメの雰囲気を強く反映した力強いマーチ調の楽曲です。歌詞は、サッカーに情熱を燃やす若者たちの団結や闘志を描いており、「だれが集めたわけじゃない 赤い熱い血よびあって」といったフレーズが印象的です。フォー・メイツの力強い歌唱が、作品の熱いストーリーと相まって視聴者の心を掴みました。視聴者からは、「聞くだけで青春時代を思い出す」「サッカーへの情熱が伝わってくる」といった感想が寄せられています。
●エンディング曲
『わが友 玉井真吾』
歌手名: フォー・メイツ
作詞者: 梶原一騎
作曲者: 大沢保郎
このエンディング曲は、主人公・玉井真吾の人柄や仲間たちとの絆を温かく描写しています。歌詞には、「玉井真吾は へんなやつ」「やつはほれたぜ サッカーいちず」といった表現があり、玉井のキャラクター性やサッカーへの一途な思いが伝わってきます。フォー・メイツの柔らかくも情感豊かな歌声が、視聴者に深い感動を与えました。視聴者からは、「エンディングで毎回泣かされた」「玉井の人間味が感じられる名曲」との声が多く聞かれました。
●アニメの魅力とは?
熱血スポーツドラマの王道
『赤き血のイレブン』は、スポーツに情熱を燃やす若者たちの成長と葛藤を描いた熱血ドラマです。主人公・玉井真吾が新設校のサッカー部で仲間と共に全国大会を目指す姿は、視聴者の共感を呼び起こします。特に、玉井が自己中心的なプレースタイルからチームプレーの重要性を学び、成長していく過程は、スポーツマンシップの本質を伝えるものとなっています。
個性的で魅力的なキャラクターたち
登場人物たちは、それぞれ独自の背景や性格を持ち、物語に深みを与えています。元日本代表の監督・松木天平の厳格ながらも温かい指導、ライバル校のエース・美杉純との熱い対決、そしてチームメイトたちとの友情や絆が丁寧に描かれています。これらのキャラクターたちの人間ドラマが、視聴者を物語に引き込む大きな要素となっています。
リアリティと迫力のある試合描写
当時のサッカー事情を反映し、試合シーンはリアリティと迫力に満ちています。特に、主人公が繰り出す「サブマリンシュート」や「ブーメランシュート」といった必殺技は、視聴者に強い印象を残しました。これらの技は、現実のサッカーでは見られないファンタジックな要素を持ちながらも、作品内での説得力を持って描かれています。
時代背景と作品の影響
1960年代後半から1970年代にかけて、日本ではサッカー人気が高まりつつありました。『赤き血のイレブン』は、そのサッカーブームの一翼を担い、多くの少年たちにサッカーへの興味を喚起しました。また、この作品は後のサッカー漫画やアニメに多大な影響を与えたとされています。
音楽と主題歌の魅力
オープニングテーマ「赤き血のイレブン」やエンディングテーマ「わが友 玉井真吾」は、作品の熱い雰囲気を盛り上げる名曲として知られています。これらの楽曲は、視聴者の記憶に深く刻まれ、作品の世界観をより一層引き立てました。
視聴者の評判と評価
『赤き血のイレブン』は、放送当時から多くの視聴者に支持されました。特に、スポーツに打ち込む若者たちの姿や、友情・努力・勝利といったテーマが共感を呼び、熱心なファンを獲得しました。また、作品内で描かれるサッカーの試合シーンや必殺技は、子供たちの間で話題となり、実際のプレーで真似をする者も多かったと言われています。一方で、現実のサッカーとは異なるファンタジックな要素や、精神論に偏重した描写についての批判も存在しました。しかし、これらの要素も含めて作品の魅力と捉えるファンも多く、総じて高い評価を受けています。
まとめ
『赤き血のイレブン』は、日本初の本格的なサッカーアニメとして、スポーツアニメの歴史に名を刻む作品です。熱血ドラマ、個性的なキャラクター、迫力ある試合描写、そして時代背景と相まって、多くの視聴者に感動を与えました。その影響は後の作品にも受け継がれ、現在でも語り継がれる名作として評価されています。
●当時の視聴者の反応
サッカーブームの先駆けとしての役割
放送当時、日本ではサッカーの認知度が現在ほど高くなく、野球が圧倒的な人気を誇っていました。しかし、『赤き血のイレブン』はサッカーを題材とした初の本格的なアニメとして、多くの若者にサッカーの魅力を伝えました。これにより、サッカーへの関心が高まり、学校のクラブ活動や地域のサッカーチームへの参加者が増加するなど、サッカーブームの先駆けとなりました。
視聴者からの熱い支持
主人公・玉井真吾の情熱的なプレーや、仲間との絆を描いたストーリーは、多くの視聴者の心を掴みました。特に、玉井が放つ「サブマリンシュート」や「ブーメランシュート」といった必殺技は、子供たちの間で話題となり、実際のプレーで真似をする姿が各地で見られました。これらの技は現実離れしているものの、子供たちの想像力を刺激し、サッカーへの興味を深める要因となりました。
主題歌の人気と影響
オープニングテーマ「赤き血のイレブン」は、力強いメロディーと熱い歌詞で視聴者の心を揺さぶりました。この曲は放送終了後も多くの人々に愛され、サッカーの応援歌として使用されることもありました。また、エンディングテーマ「わが友 玉井真吾」も、友情や努力をテーマにした歌詞が共感を呼び、視聴者から高い評価を受けました。
批評と議論
一方で、作品内で描かれるプレーや技が現実のサッカーとはかけ離れているとの批判もありました。特に、必殺技の描写や精神論に偏重したストーリー展開については、サッカー関係者や一部の視聴者から疑問の声が上がりました。しかし、これらの要素も含めて作品の魅力と捉えるファンも多く、賛否両論が交わされました。
後世への影響
『赤き血のイレブン』は、その後のサッカー漫画やアニメに多大な影響を与えました。特に、1980年代に登場した『キャプテン翼』は、本作から多くの要素を受け継いでおり、サッカー漫画の礎を築いた作品として評価されています。また、本作をきっかけにサッカーを始めたというプロ選手も存在し、日本のサッカー文化の発展に寄与したと言えるでしょう。
視聴者の声
放送当時の視聴者からは、「毎週欠かさず見ていた」「玉井の熱いプレーに感動した」「サッカーのルールをこのアニメで学んだ」といった感想が寄せられました。また、「サブマリンシュートを真似して友達と遊んだ」「主題歌を聞くと青春時代を思い出す」といった声も多く、作品が視聴者の日常生活に深く浸透していたことが伺えます。
まとめ
『赤き血のイレブン』は、サッカーというスポーツを通じて若者たちの成長や友情を描き、多くの視聴者に感動を与えました。その影響力は放送当時だけでなく、現在に至るまで続いており、日本のサッカー文化の発展に大きく寄与した作品として評価されています。
●声優について
田中亮一(玉井真吾役)
主人公・玉井真吾を演じた田中亮一さんは、当時若手の声優として注目を集めていました。玉井の熱血漢でありながら繊細な一面を持つキャラクターを表現するため、田中さんはサッカーの試合を観戦し、選手たちの感情や動きを研究したと言われています。その結果、玉井の情熱や葛藤をリアルに演じることができ、視聴者から高い評価を受けました。
村越伊知郎(松木天平役)
松木天平役の村越伊知郎さんは、ベテラン声優として数多くの作品に出演していました。松木の厳格さと優しさを併せ持つキャラクターを演じるにあたり、村越さんは自身の経験を活かし、若手声優たちにアドバイスを送ることもあったそうです。その結果、キャスト陣のチームワークが向上し、作品全体の完成度にも寄与しました。
兼本新吾(大平洋介役)
大平洋介を演じた兼本新吾さんは、関西弁を話す大柄なキャラクターをリアルに表現するため、関西出身の知人に協力を仰ぎ、方言のイントネーションや表現を学んだと言われています。その努力の甲斐あって、大平のキャラクターは視聴者から親しみやすいと好評を博しました。
森秋子(明日香涼子役)
ヒロイン・明日香涼子を演じた森秋子さんは、気丈でプライドの高いキャラクターを表現するため、台本の読み込みを徹底的に行い、感情の起伏を細やかに演じ分けました。その結果、明日香の魅力が際立ち、女性視聴者からの支持も集めました。
森功至(青田光役)
青田光役の森功至さんは、キザな性格のキャラクターを演じるにあたり、声のトーンや話し方に工夫を凝らしました。特に、親の地位と財力を背景にした放蕩ぶりを表現する際には、上品さと嫌味さを絶妙なバランスで演じ分け、視聴者に強い印象を与えました。
市川治(美杉純役)
美杉純を演じた市川治さんは、天才プレーヤーとしての冷静さと情熱を表現するため、声の抑揚や間の取り方に細心の注意を払いました。特に、試合中のセリフでは、実際のサッカー選手の息遣いや緊張感を再現することを心掛け、リアリティのある演技を追求しました。
桑原たけし(山形豪十郎役)
山形豪十郎役の桑原たけしさんは、大柄で吃音癖のあるキャラクターを演じるにあたり、吃音の表現に関する資料を集め、自然な演技を目指しました。また、貧しい農家の出身という背景を考慮し、素朴さや純粋さを声に込めることで、視聴者の共感を得ることに成功しました。
野田圭一(上岡剛役)
上岡剛を演じた野田圭一さんは、目を閉じた状態でボールの気配を察知する特殊な守備技術を持つキャラクターを表現するため、内面的な集中力や静けさを声で表現することに注力しました。その結果、上岡剛のミステリアスで魅力的なキャラクター像を作り上げました。
納谷六郎(上岡猛役)
上岡猛役の納谷六郎さんは、義足の元日本代表選手という複雑な背景を持つキャラクターを演じるにあたり、過去の栄光と現在の葛藤を声の演技で巧みに表現しました。特に、松木天平との因縁や復讐心を抱えるシーンでは、感情の深みを持たせることで、視聴者に強い印象を与えました。
制作現場でのエピソード
アニメ制作当時、サッカーに詳しいスタッフが少なかったため、声優陣もサッカーの基本技術やルールを学ぶ必要がありました。そのため、試合の録画フィルムを参考にしたり、実際のサッカー選手の動きを観察するなど、役作りのための努力が重ねられました。
●イベントやメディア展開など
放送開始前夜祭
1970年4月6日、放送開始に先立ち『赤き血のイレブン前夜祭』が特別番組として放送されました。この番組では、原作者の梶原一騎氏やタレントの谷啓氏、はかま満緒氏、小松政夫氏、ドンキーカルテットらが出演し、作品の魅力を紹介するコントやトークが繰り広げられました。視聴者からは「豪華な顔ぶれで作品への期待が高まった」との声が寄せられ、放送開始前から注目を集めました。
読売サッカークラブとの連携
制作にあたり、読売サッカークラブ(現・東京ヴェルディ)の協力を得て、リアリティのあるサッカー描写を目指しました。これに関連して、読売サッカークラブ主催の試合やイベントで『赤き血のイレブン』のキャラクターや主題歌が紹介されることもあり、サッカーファンや子供たちの間で話題となりました。観客からは「アニメと実際のサッカーがリンクしていて興奮した」との感想が聞かれました。
主題歌のレコード発売とキャンペーン
オープニングテーマ「赤き血のイレブン」とエンディングテーマ「わが友 玉井真吾」は、フォー・メイツの歌唱でレコード化されました。発売に合わせて、全国のレコード店でキャンペーンが行われ、購入者特典としてポスターやステッカーが配布されました。ファンからは「主題歌を家でも聴けるのが嬉しい」「特典のポスターを部屋に飾っていた」との声が上がりました。
雑誌連載と特集記事
原作漫画は『週刊少年キング』に連載されており、アニメ放送と並行して特集記事やキャラクター紹介が掲載されました。また、他の少年誌やスポーツ雑誌でも作品に関連する記事が組まれ、サッカー技術の解説やキャラクターのモデルとなった選手のインタビューなど、多角的な視点から作品が取り上げられました。読者からは「漫画とアニメの両方を楽しめた」「サッカーの知識が深まった」との反応がありました。
玩具メーカーとのタイアップ
作品の人気に伴い、玩具メーカーから『赤き血のイレブン』のキャラクターを模したサッカーボールやユニフォーム、フィギュアなどが発売されました。これらの商品は子供たちの間で人気を博し、友達同士で集まってサッカーを楽しむ光景が各地で見られました。保護者からは「子供がサッカーに興味を持つきっかけになった」との声が寄せられました。
ラジオ番組での特集
アニメ放送期間中、ラジオ番組でも『赤き血のイレブン』が取り上げられ、主題歌のオンエアや声優陣のインタビューが放送されました。特に、主人公・玉井真吾役の田中亮一氏の出演回はリスナーから好評を博し、「キャラクターの裏話が聞けて楽しかった」との感想が多く寄せられました。
映画館での特別上映
一部の映画館では、アニメの特別編集版が上映されるイベントが開催されました。これらの上映会では、未放送のシーンや制作秘話が公開され、ファンにとって貴重な体験となりました。観客からは「大画面で見る迫力がすごかった」「新たな発見があった」との声が上がりました。
学校や地域でのサッカー教室
作品の影響でサッカー人気が高まる中、各地の学校や地域でサッカー教室が開催されました。これらの教室では、アニメのキャラクターに扮したコーチが指導を行うなど、子供たちが楽しみながらサッカーを学べる工夫がされていました。参加者からは「アニメのキャラと一緒に練習しているみたいで楽しかった」との感想が寄せられました。
関連書籍の出版
アニメの設定資料集や絵本、ノベライズ版など、関連書籍が多数出版されました。これらの書籍は、ファンが作品の世界観をより深く理解する手助けとなり、特に設定資料集は制作の裏側を知ることができる貴重な資料として人気を集めました。読者からは「キャラクターの細かな設定が知れて嬉しい」「イラストが美しくて見応えがある」との声が上がりました。
●関連商品のまとめ
1. 書籍・コミック関連
原作コミック: 梶原一騎氏原作、園田光慶氏作画による漫画『赤き血のイレブン』は、アニメ放送と並行して『週刊少年キング』に連載され、単行本も発売されました。これらのコミックは、アニメファンのみならず、スポーツ漫画愛好家からも高い評価を受けました。
関連書籍: アニメの設定資料集や絵本、ノベライズ版なども出版され、ファンが作品の世界観を深く理解する手助けとなりました。特に設定資料集は、キャラクターの詳細なプロフィールや制作裏話が掲載されており、コアなファンにとって貴重な資料となりました。
2. 音楽関連
主題歌レコード: オープニングテーマ「赤き血のイレブン」とエンディングテーマ「わが友 玉井真吾」は、フォー・メイツの歌唱でレコード化されました。これらのレコードは、アニメファンや音楽愛好家の間で人気を博し、主題歌はサッカーの応援歌としても親しまれました。
サウンドトラック: 劇中で使用されたBGMや挿入歌を収録したサウンドトラックも発売され、作品の雰囲気を自宅で楽しみたいファンに支持されました。
3. 映像ソフト
ビデオテープ: 当時はまだビデオデッキの普及率が低かったものの、後年になってからVHSやベータマックス形式で『赤き血のイレブン』のビデオテープが発売されました。これにより、放送終了後も作品を視聴したいというファンのニーズに応える形となりました。
DVD-BOX: さらに時代が進み、DVDが主流となった2000年代には、全話を収録したDVD-BOXが発売されました。これらのBOXセットには、特典映像やブックレットが付属しており、コレクターズアイテムとしての価値も高まりました。
4. 玩具・グッズ
サッカーボール: 作品の影響でサッカー人気が高まったことから、キャラクターのイラストやロゴがデザインされたサッカーボールが販売されました。これらのボールは、子供たちが実際のプレーで使用することを想定して作られており、品質も重視されていました。
ユニフォーム: 主人公たちが着用していたユニフォームを模したTシャツやジャージも販売され、ファンが作品の世界観を身近に感じられる商品として人気を集めました。
フィギュア: 主要キャラクターのフィギュアや人形も発売され、コレクションアイテムとしてファンの間で高い需要がありました。これらのフィギュアは、細部まで精巧に作られており、当時の技術の高さを感じさせます。
文房具: キャラクターがデザインされたノート、鉛筆、消しゴムなどの文房具も子供たちの間で人気を博しました。学校生活で日常的に使用できるこれらのグッズは、ファンにとって身近な存在となりました。
ラミネートシール: キャラクターやロゴが描かれたラミネートシールも販売され、子供たちの間でコレクションや交換が盛んに行われました。これらのシールは、当時のファンにとって貴重なアイテムとして現在でも取引されています。
5. 駄菓子屋関連商品
メンコ: キャラクターが描かれたメンコ(面子)は、子供たちの遊び道具として人気を集めました。これらのメンコは、現在でもオークションサイトで取引されており、当時の懐かしさを感じさせるアイテムとしてコレクターに求められています。
コインケース: キャラクターのイラストが施されたコインケースも販売され、子供たちの日常生活で使用されていました。これらのアイテムは、現在でもフリマサイトで取引されており、当時のファンにとって懐かしいアイテムとなっています。
6. その他の関連商品
レコード: 主題歌や挿入歌を収録したEPレコードが販売され、音楽を通じて作品の世界観を楽しむことができました。これらのレコードは、現在でも中古市場で取引されており、当時の音源を楽しみたいファンにとって貴重なアイテムとなっています。
●独自に過去の人気商品(投稿時)
★『赤き血のイレブン』単行本
商品説明: 梶原一騎氏原作、園田光慶氏作画によるサッカー漫画の単行本。アニメ放送と並行して『週刊少年キング』に連載され、全6巻が刊行されました。
販売会社: 少年画報社
販売年: 1970年~1972年
販売価格: 各巻350円(当時)
人気の理由: アニメと連動したストーリー展開や、熱血スポーツ漫画としての魅力が読者を惹きつけました。
購入者の感想: 「主人公の成長に感動した」「サッカーの魅力が詰まっている」といった声が多く寄せられました。
★『赤き血のイレブン』完全復刻版
商品説明: オリジナルの単行本を忠実に再現した復刻版。全6巻セットで、初版時のカバーやイラストも再現されています。
販売会社: 少年画報社
販売年: 1993年
販売価格: 各巻587円(税込)
人気の理由: オリジナル版を手に入れられなかった新規ファンや、当時のファンの懐古需要に応えました。
購入者の感想: 「懐かしさが蘇った」「保存版として大切にしたい」との意見がありました。
★『赤き血のイレブン』主題歌シングルレコード
商品説明: オープニングテーマ「赤き血のイレブン」とエンディングテーマ「わが友 玉井真吾」を収録した7インチシングルレコード。
販売会社: キングレコード
販売年: 1970年
販売価格: 500円(当時)
人気の理由: 作品の世界観を音楽で楽しめることから、ファンや音楽愛好家の間で人気を博しました。
購入者の感想: 「主題歌を家でも聴けて嬉しい」「サッカーの応援歌としても使える」との声がありました。
★『赤き血のイレブン』サウンドトラックLP
商品説明: 劇中で使用されたBGMや挿入歌を収録したLPレコード。作品の雰囲気を自宅で楽しめる一枚です。
販売会社: キングレコード
販売年: 1971年
販売価格: 1,800円(当時)
人気の理由: アニメの世界観を音楽で再現できる点がファンに支持されました。
購入者の感想: 「BGMを聴くとシーンが蘇る」「作業中のBGMとして最適」との意見が寄せられました。
★『赤き血のイレブン』VHSビデオテープ
商品説明: アニメ全話を収録したVHSビデオテープのセット。放送終了後も作品を視聴したいファンのニーズに応えました。
販売会社: 東映ビデオ
販売年: 1980年代後半
販売価格: 各巻3,800円(当時)
人気の理由: 自宅で好きな時に視聴できる利便性が評価されました。
購入者の感想: 「懐かしい作品を家で楽しめる」「子供と一緒に観られるのが嬉しい」との声がありました。
★『赤き血のイレブン』DVD-BOX
商品説明: 全話を収録したDVD-BOXセット。特典映像やブックレットが付属し、コレクターズアイテムとしての価値も高い商品です。
販売会社: ラインコミュニケーションズ
販売年: 2006年
販売価格: 各巻3,520円(税込)
人気の理由: 高画質で作品を楽しめる点や、特典の充実がファンに支持されました。
●ヤフーオークションなどの高額落札商品(投稿時)
★『赤き血のイレブン』全巻セット(全6巻)
商品説明: 梶原一騎原作、園田光慶作画によるサッカー漫画の全6巻セット。初版第1刷で、少年画報社のヒットコミックスから刊行されました。
落札価格: 7,043円(税込 7,747円)
人気の理由: 初版第1刷の全巻セットは希少価値が高く、コレクターやファンからの需要が高いです。
入札者の感想: 「懐かしの作品を全巻揃えられて嬉しい」「保存状態が良く、満足しています」との声がありました。
★『赤き血のイレブン』全巻セット(全6巻)全初版
商品説明: 梶原一騎原作、園田光慶作画によるサッカー漫画の全6巻セット。全て初版で、少年画報社のヒットコミックスから刊行されました。
落札価格: 20,000円
人気の理由: 全巻初版のセットは非常に希少で、コレクターズアイテムとしての価値が高いです。
入札者の感想: 「貴重な初版セットを手に入れられて感激」「状態も良好で、大切に保管したい」との意見が寄せられました。
★『赤き血のイレブン』主題歌シングルレコード
商品説明: オープニングテーマ「赤き血のイレブン」とエンディングテーマ「わが友 玉井真吾」を収録した7インチシングルレコード。
落札価格: 1,001円
人気の理由: 当時のアニメ主題歌を収録したレコードは、懐かしさと希少性からコレクターに人気があります。
入札者の感想: 「懐かしい曲をレコードで聴けるのが嬉しい」「ジャケットのデザインも素晴らしい」との声がありました。
★『赤き血のイレブン』VHSビデオテープ
商品説明: アニメ全話を収録したVHSビデオテープのセット。放送終了後も作品を視聴したいファンのニーズに応えました。
落札価格: 不明
人気の理由: 自宅で好きな時に視聴できる利便性が評価されました。
入札者の感想: 「懐かしい作品を家で楽しめる」「子供と一緒に観られるのが嬉しい」との声がありました。
★『赤き血のイレブン』ブロマイドセット(15枚)
商品説明: サッカーアニメ『赤き血のイレブン』のキャラクターが描かれたブロマイド15枚のセット。
落札価格: 8,500円
人気の理由: 当時のアニメ関連グッズは希少で、特にブロマイドはファンにとって貴重なコレクションアイテムとなっています。
入札者の感想: 「美麗なイラストに感動」「コレクションに加えられて嬉しい」との意見が寄せられました。