
【中古】天外魔境 ZIRIA ~遥かなるジパング~ - Xbox360
【メーカー】:ハドソン
【開発】:ハドソン、レッドカンパニー
【発売日】:1989年6月30日
【販売価格】:7,200円
【メディア】:CD-ROM
【ゲームジャンル】:ロールプレイングゲーム
●概要
■ CD-ROMという革新と「和」の幻想世界
1989年6月30日、ゲーム業界においてひとつの歴史的な扉が開かれた。それがハドソンよりPCエンジン CD-ROM²向けに発売された『天外魔境 ZIRIA』である。カートリッジ文化が主流であった当時のゲーム界において、CD-ROMという新しいメディアをフルに活用し、視覚・聴覚の両面で従来の常識を打ち破る試みを行った本作は、以後のRPGの在り方を大きく変える礎となった。
本作の舞台となるのは「ジパング」と呼ばれる仮想の島国。だが、このジパングは私たちの知る日本とは異なる。「外国人が想像したトンチンカンな日本」を意図的に創り出した世界観であり、そこには忍者が巨大なカエルに乗って登場したり、電柱のような建造物が堂々と和風の町並みに混在していたりするという、独特のセンスが横たわっている。この“誤解された日本”を意図的に採用することこそが、天外魔境というブランドの核なのである。
■ 声と映像で迫るストーリー演出の革新
『天外魔境 ZIRIA』が当時のRPGと決定的に異なるのは、その演出力の圧倒的な強さである。アニメーションによって動き回るキャラクターたち、そしてゲーム内に挿入されるフルボイスのイベントシーン。これらはCD-ROMの大容量を最大限に活用したものであり、キャストには当時第一線で活躍していた声優やタレントが多数起用されたことで話題を呼んだ。
また、音楽面でも突出していた。なんと、世界的音楽家・坂本龍一が楽曲を手がけており、タイトルテーマや戦闘曲など3曲が彼によるものである。音声と映像、そして音楽の三位一体によって、かつてない没入感を生み出していた。
■ 英雄・自来也と“火の一族”の冒険譚
本作の主人公は、伝説の存在「火の一族」の血を引く少年、自来也(じらいや)。彼は、人々を苦しめる怪物「マサカド」の復活を阻止するため、同じ血を持つ仲間たち――綱手、サスケらを探し出して旅に出る。マサカドは、大門教という宗教結社によって復活しつつある闇の存在であり、自来也たちはその脅威に立ち向かう“選ばれし者”として、次第に己の運命を知っていくことになる。
各地を巡りながら仲間と出会い、成長し、強大な敵と対峙していくという王道的な展開を持ちながらも、ユーモアや風刺、そして極端なパロディ表現が随所に織り込まれており、単なる“勧善懲悪”の物語にとどまらない豊かさがあった。
■ ゲームシステムと難易度
癖はあるがやり込み甲斐あり
戦闘はコマンド選択式のターンバトル。だが、ここにも独自の仕掛けが施されており、バトル中にもキャラクターが滑らかにアニメーションで動く。これが臨場感を高める一方、テンポはかなり重たく、特にCD-ROMの読み込み時間と相まって戦闘のテンポは決して快適とは言えなかった。
また、フィールド上でのエンカウント率が高く、数歩ごとに戦闘に突入することもザラ。マップの構成も複雑で、攻略に相応の忍耐と記憶力が求められる。さらに舞台が関東地方に限定されていながらも、そのボリュームは圧倒的で、クリアまでの時間は当時のRPGでも屈指の長さであった。
つまり、このゲームは「気軽に遊べるRPG」ではなく、「どっぷりと浸かるべき超大作」なのである。
■ 技術的ハードルと可能性の模索
CD-ROM²自体が市場に登場してから半年という時期に開発されたこともあり、本作は試行錯誤の結晶でもあった。データの読み込みが頻繁に発生し、場所によっては数十秒間の読み込みが入ることも珍しくない。それでも、開発陣はあえてその困難に挑み、CD-ROMならではの演出や容量を使い倒す構成を組み込んだ。
「CD-ROMではここまでできるのか」と、当時のプレイヤーに衝撃を与えた事実は、後のRPGに大きな影響を与えたことは間違いない。特に、ビジュアルと音声にこだわる姿勢は、のちの『天外魔境II 卍MARU』や『ファイナルファンタジーVII』など、映像重視RPGへの流れを生む遠因となったといえる。
■ 制作陣の豪華な顔ぶれと世界構築力
『天外魔境 ZIRIA』は、クリエイティブディレクターの広井王子を中心に、脚本家・桝田省治、そしてキャラクターデザインのあだちひろしといった才能が結集して生まれた作品である。世界観設定においても、仏教・神道・陰陽道といった日本文化のモチーフを独自に組み替え、「オリエンタル・サイケデリックな神話世界」とでも言うべき不思議な空気を纏っていた。
このチームによる構築はただの“和風RPG”にとどまらず、強烈な個性と混沌と笑いが混在する濃密なゲーム世界を創出している。
■ 後のRPG史を動かした“異形の金字塔”
『天外魔境 ZIRIA』は、単なるゲームソフトの一作として片づけるにはあまりに大きな足跡を残した。CD-ROMという新しいメディアの可能性を見出し、演出・物語・音楽・システムにおいて大胆な挑戦を行ったその姿勢は、後の世代のRPGに多大な影響を及ぼした。
ロードの長さ、エンカウントの多さ、戦闘のテンポの重さといった課題も多くあるが、それを補って余りあるだけの創造力とインパクトが、本作には詰め込まれていた。
“天外魔境”は、まさに外道(アウトロー)にして正道。RPGというジャンルが“語るもの”から“見せるもの”へと進化する、その夜明けを告げた一作と言ってよいだろう。
■ 登場キャラクター/声優
自来也(声優:岩田光央)
綱手(声優:渡辺菜生子)
大蛇丸(声優:塩沢兼人)
ゴーモン(声優:田中康郎)
タマモ姫(声優:片石千春)
ダンジョウ(声優:矢田耕司)
カーメンカーメン(声優:塩屋浩三)
マントー(声優:塩屋浩三)
信玄(声優:銀河万丈)
イト姫(声優:江森浩子)
南蛮屋(声優:大竹宏)
ヤシャ姫(蛇姫)(声優:鶴ひろみ)
ムテキオー(声優:戸谷公次)
水王丸(声優:塩屋翼)
幻王丸(声優:森功至)
邪神斎(声優:加藤精三)
コウモリ夜太(声優:茶風林)
バールダイモン(声優:郷里大輔)
●ゲームの魅力とは?
■ 異国の眼で描いた「ジパング」
舞台設定の衝撃
『天外魔境 ZIRIA』の最大の特徴は、舞台となる国「ジパング」が、現実の日本を模倣しつつも歪んだ形で再構成された幻想世界である点だ。例えば、富士山の近くにある温泉街が巨大な蒸気機関都市と化していたり、武士や忍者といった和の象徴が、どこか異国のコスプレのようなテイストで描かれていたりする。
この「どこか違うけれど、なんとなく日本」という感覚が、プレイヤーにとっては強烈な異文化体験となる。まるで“日本文化を誤訳した絵巻物”のような味わいが、本作の世界観を唯一無二のものにしている。
■ キャラクターたちの個性と成長譚
主人公・自来也(じらいや)は、いわゆる「火の一族」と呼ばれる選ばれし者の末裔として、闇の勢力に立ち向かう運命を背負った若者だ。彼の旅は、単なるモンスター退治にとどまらず、仲間との出会いや裏切り、運命への葛藤といった深い人間ドラマを伴って展開される。
登場キャラクターたち──サスケ、つる姫なども、それぞれに明確な性格とバックグラウンドがあり、旅の中で成長していく過程が丁寧に描かれる。とりわけ、アニメーションとフルボイスによるイベントシーンが、当時としては革命的だった。プレイヤーは彼らの感情に直接触れ、まるで一緒に旅をしているかのような没入感を味わえる。
■ CD-ROM²という新時代メディアの威力
『ZIRIA』が他のRPGと一線を画したもうひとつの理由は、CD-ROM²というメディアの特性を最大限に活かした点にある。従来のカートリッジでは実現不可能だった大容量の音声データ、アニメーション、そして音楽を導入し、ゲーム内でまるでアニメを観ているかのような体験を提供した。
特筆すべきは、坂本龍一氏が手がけた3曲のBGMだ。彼の手による音楽は、単なるゲームミュージックを超えて、映画音楽のような重厚さと余韻を持ち、プレイヤーの心に深く残る。今もなお語り継がれる『天外魔境』の世界観は、この音と映像によって確立されたと言っても過言ではない。
■ ゲームシステムの巧妙な構築
システム面でも、『ZIRIA』は当時としては異例の完成度を誇っていた。戦闘はコマンド式ターンバトルでありながら、テンポが良く、エフェクトやアニメーションの演出が冗長に感じさせない工夫がされている。
また、イベントの配置やフィールドの構造にも工夫があり、プレイヤーは常に次の目的地や展開を意識しながらプレイできる。迷いにくく、ストレスの少ないゲームデザインは、今遊んでも色褪せない安定感を持っている。
■ 「和」×「洋」×「未来」の文化融合
本作のもうひとつのアピールポイントは、文化のクロスオーバーだ。和風の世界観の中に、洋風の要素や近未来的なモチーフが織り交ぜられており、プレイヤーは“何でもアリ”の奇妙な快感を得られる。
例えば、城に住む将軍がロボットのような装甲をまとっていたり、妖術がテクノロジーと融合しているような演出があったりと、一見するとチグハグだが、それが不思議とひとつの美学として成立している。この「意図的な混沌」こそが、後のシリーズ作品にも通じる『天外魔境』らしさの根幹だ。
■ 世間の反応と当時の評価
『天外魔境 ZIRIA』は、その発売当時から非常に高い評価を受けていた。各ゲーム誌では、グラフィック、サウンド、世界観、そして演出力の高さがこぞって絶賛され、RPGというジャンルに新たな表現の可能性を示した作品として特集されることも多かった。
プレイヤーからは「CD-ROMだからこそできた夢のような体験」「ゲームというよりもアニメや映画を操作している感覚」といった感想が寄せられ、後のメディアミックス展開や続編にもつながる大きな礎となった。
■ 未来に受け継がれた“天外”スピリット
『ZIRIA』は単発の作品にとどまらず、その後の『天外魔境II 卍MARU』をはじめとするシリーズの基盤を築いた重要な作品である。特に、“架空の日本”という舞台を使ってユーモアと風刺を織り交ぜた物語づくりは、シリーズ全体を貫く哲学として後の作品にも影響を与え続けた。
また、メディアミックスとしても成功し、アニメ化やグッズ展開、さらには舞台演劇まで登場するなど、その人気の根強さは一過性のブームではなかったことを証明している。
■ 『天外魔境 ZIRIA』は、伝統と異端が交わる“異界の旅”
RPGというジャンルに新風を吹き込んだ『天外魔境 ZIRIA』は、単なるゲームの枠を超えて、異世界を旅する感覚そのものを体現した希有な作品である。その成功は、メディアの進化と表現の自由、そして何よりプレイヤーに「新しい日本」を見せようとした制作者たちの遊び心に支えられていた。
和風とも洋風ともつかぬ不思議な空気、壮大な旅と個性的な仲間たち、そして圧倒的なメディア表現──あらゆる要素が絶妙に混ざり合った『ZIRIA』は、まさに“天外”の名にふさわしい逸品と言えるだろう。今なお色褪せることのないその魔力を、ぜひもう一度体験してみてほしい。
●感想や評判
■ 初めての「しゃべるRPG」体験にプレイヤー驚愕
―音声による演出がもたらした没入感―
当時のプレイヤーたちの最大の驚きは、なんといっても「キャラクターがしゃべる」ことだった。CD-ROMの大容量を活かした音声演出は、町の住人や敵、仲間たちがフルボイスで語りかけてくるという前代未聞の仕様。特に主人公・自来也や旅の仲間たちの掛け合いは、アニメを観るような感覚を呼び起こした。
SNSのなかった時代、プレイヤーたちは口コミやゲームショップでの情報共有を通じて「これ、声が出るんだって!」「まるで映画みたいだ」と興奮を広めた。後年の回顧録では、「当時あれを初めて見たときの衝撃は、今で言うとVR初体験に近い」と語るファンもいた。
■ メディアが絶賛した“異国的ニッポン”の世界観
―『ジパング』という虚構に宿る創造力―
本作の舞台は“ジパング”という架空の日本。だがその中身は、外国人から見た奇妙で誤解された“日本らしさ”を戯画化した世界観であり、時に西洋ファンタジー的要素すら内包する独特な構造を持つ。
当時のゲーム雑誌『月刊PCエンジン』では、「外から見た日本という発想は、ゲームの文脈において斬新だった」として、企画そのものに5段階中最高評価を与えている。『ファミコン通信』(現ファミ通)でも、「シナリオが生きている」「細部まで狂気と情熱がある」といった論評が掲載された。
■ “動くアニメーション”とムービーシーンの衝撃
―静止画中心の時代に“動き”を持ち込んだ革新―
当時のRPGといえば、ドット絵で表現された2Dフィールドと戦闘画面が主流で、イベントシーンといってもテキストでの演出が限界だった。そこに現れた『ZIRIA』のオープニング映像、ボス戦のカットシーン、ストーリームービーは、ゲームに“映画的演出”という概念を持ち込んだ。
『Beep! メガドライブ』誌では、「家庭用ゲームの映像表現が一段階引き上げられた」として、年間特集で“映像革新部門”の第1位に選出。また、坂本龍一が手掛けた楽曲を用いた演出も「場面に魂を宿らせた」と称賛され、音と映像の融合が新時代の予感を漂わせた。
■ 難解だが奥深いストーリーに賛否分かれる
―英雄譚に込められた“過去と未来”の重み―
一方で、ストーリー面では「深いが分かりにくい」といった声も多かった。自来也が“火の一族”として宿命を背負い、マサカド復活を阻止するため仲間を集めるという展開は王道でありながら、随所にシリアスな描写や哲学的な会話が織り込まれている。
一部のユーザーからは「子供には難しかった」「テキストが多すぎて途中で飽きた」という意見もあったが、ハードなテーマ性や日本神話をモチーフにした構成は、むしろ“考えるRPG”として大人層に評価された。
■ 戦闘システムと操作性への評価は二極化
―テンポ感と視覚効果の革新と課題―
戦闘シーンについては、派手なエフェクトと演出が魅力だった反面、「コマンド入力が遅い」「テンポが悪い」といった批判も存在した。当時としては画期的なモンスターアニメーションも、頻度の多さが“冗長”と感じられることもあったようだ。
ただし、戦略性の高さや仲間キャラの個性ある特技、育成要素には肯定的な声が多く、「何度も戦いたくなるバトル設計」と評価する雑誌も存在した。
■ ゲーム誌ランキングでの地位と再評価
―“時代を超えた名作”という位置づけへ―
『天外魔境 ZIRIA』は1989年の『月刊マル勝PCエンジン』年間ベストRPGランキングで第2位を獲得。翌年には“PCエンジンCD-ROMを象徴するソフト”として特集が組まれた。また、後年のレトロゲームランキングやユーザー投票でも常に上位をキープし続けている。
とくに2000年代以降、レトロゲームが再評価される流れの中で「天外魔境の初代こそ真の革命だった」として、若いプレイヤーの間でも話題にのぼるようになった。
■ 「ジライヤ」の名が今なお語られる理由
―ただの“古い名作”ではない、進化の起点―
本作が単なる懐古趣味に終わらず語り継がれる理由は、演出や世界観の完成度の高さだけでなく、当時の限界を突破しようとした開発陣の情熱にある。特にプロデューサーの広井王子、音楽担当の坂本龍一、声優陣など、名だたる才能が一堂に会した奇跡的な布陣も本作の重みを支えている。
「この作品をプレイしたから、ゲームがただの“遊び”ではないと気づいた」と語る開発者も多く、実際に後年のRPGに多大な影響を与えたことは業界内でも共通認識となっている。
■ 終わらぬ旅路
“火の一族”の物語は今も続く
1989年のリリースから35年以上が経過した現在でも、『天外魔境 ZIRIA』は熱狂的なファンを持つ作品である。派手なグラフィックや一過性の話題性ではなく、「語るべき物語」「感じる世界」「想像を喚起する演出」こそが名作の条件であるとすれば、ZIRIAはまさにその筆頭格に数えられるだろう。
PCエンジンというプラットフォームが生んだ最高の異端作として、そして未来へと続く日本RPGの出発点として、ZIRIAの名は、今も静かに、しかし確実に語り継がれている。
●イベントやメディア展開など
■ 発売直前期の「待望感」演出
大量のティザー広告と媒体連携
CD-ROMという当時の最新技術を使った世界初のRPGとして注目を集めるため、発売前から「30分に一度イベントが起きる」と雑誌などで大々的に宣伝。『PCエンジン』本体の普及とほぼ同数の売上を狙った強気なプロモーションが奏功しました。
坂本龍一氏起用による音楽面の訴求
当時のゲームミュージックでは異例の豪華さとして、作曲に坂本龍一氏を起用。雑誌やCMで「坂本龍一サウンド」や「ボイス入り」などが大きく謳われ、「音楽演出がゲームの未来を示す」とされたのも大きな話題でした。
■ CD-ROMメディアの魅力を最大化した宣伝
ボイス&アニメーション重視の訴求
「声が出る」「画が動く」などCD-ROMならではの性能を前面に出し、当時のRPGではあり得なかった演出を盛り込んで宣伝。雑誌記事でも「CD音源で音楽が流れる」「アニメシーンあり」など具体的に訴え、体験価値の高さを意識させていました。
超大容量=“革新”とコミット
650~700MB級の大容量を売り文句に、「ゲームに革命を起こす」というメッセージと共に雑誌広告でも強調。容量が大きいことそのものが「凄さ」の象徴として使われていたのが印象的です。
■ 販促施策:ハード購入者向けの特典とキャンペーン
SUPER CD-ROM²バージョン先着限定配布
1992年末にPCエンジンDuo購入者向けキャンペーンを実施。先着30,000名に『天外魔境 ZIRIA』のSUPER CD-ROM²版(非売品)を無償配布。当時としては大規模な購入特典施策で、コレクターに強く訴求しました。
PCエンジンDuo普及に寄与
CD-ROM²本体自体の販促と抱き合わせながら、Duo購入層へ本作をアピール。高性能ハード×革新的ソフトで市場を一気に盛り上げた戦略は、双方の販売に好影響を与えました。
■ メディアミックス展開:書籍・小説・雑誌付録
公式攻略本にオリジナル小説&イラストつき
全20ページほどの雑誌付録サイズながら、書き下ろしストーリーと辻野寅次郎氏のイラスト満載の攻略小冊子(Vol.3)が登場。特に“ゲームでは語られない裏話”が多数収録され、ファンから「読み物としても価値がある」と高評価でした。
“架空の原作小説”戦略の巧妙さ
ゲーム内でP.H.チャダ原作という設定になっていたことを活かし、小説版3巻も同時展開。実際にはゲームと並行して制作されたメディアミックス企画でしたが、「原作あり」という高級感と深みが消費者に響きました。
■ ローンチ直後の体験会や店頭デモ
店頭デモ機での“初体験”アピール
当時カセット式が主流だった中、本作だけは店舗でのビジュアル&サウンド体験ができるCD-ROM²対応デモ機を設置。実際に動く映像と声優ボイスが顧客の注目を集め、「必ず見ておけ」という口コミが広がりました。
雑誌掲載の操作体験レビュー
取り扱い雑誌では、操作感や演出面を重点的にレビュー。特に「30分ごとのイベント発生演出」や「演出面での衝撃体験」が語られ、ユーザーの期待感を刺激しました。
●中古市場での現状
★ ヤフオク!での取引価格
ヤフオク!では『天外魔境 ZIRIA』の中古品が、1,500円~6,500円程度の価格帯で出品・落札されています。状態によって価格差が顕著で、ケースやマニュアルの欠品がある商品は2,000円以下で落札される傾向にあります。一方、ディスクや説明書が完品で保存状態が良好な品には、コレクターからの需要が高く、5,000円台で即決価格が設定されることもあります。
例として、ある出品では「動作確認済・帯付き・説明書あり」で4,980円の即決価格がつけられ、終了直前に数件の入札が入り落札されていました。対照的に、ジャケットが欠品していた出品では1,820円で落札されており、保存状態が価格に大きな影響を与えていることがわかります。
さらに、稀ではありますが未開封品も出品されることがあり、その際は7,000円以上の値段が付くこともありました。
★ メルカリでの販売状況
メルカリでは、出品価格の幅が比較的大きく、概ね2,500円~6,000円前後での取引が確認されています。商品の状態に加え、出品者の説明や付属品の有無(帯、販促ハガキ、初回特典CDなど)によって価格に違いが出る傾向です。
たとえば、ディスクにわずかなキズがあるものの、ケースとマニュアルが揃っている商品は2,980円で売買されていました。一方、付属品フルセットに加え、箱の外装も良好な保存状態のものは5,800円で即購入されており、良品にはプレミア的価値が加算されることが分かります。
また、メルカリでは出品者によっては送料込みの価格設定がされているケースが多く、総合的な価格感としてはヤフオク!よりやや高めとなる傾向があります。
★ Amazonでの価格
Amazonマーケットプレイスでは、『天外魔境 ZIRIA』の中古品が3,400円~7,200円程度で販売されています。最も安価な商品は「ディスクのみ・ケース無し」といった簡素な構成で、3,000円台前半から出品されています。
★ 楽天市場での価格
楽天市場においても、中古ゲームソフトを専門に扱うショップが『天外魔境 ZIRIA』を出品しており、価格は3,500円~6,800円程度で設定されています。
★ 駿河屋での価格
中古ゲームソフトの専門店である駿河屋では、『天外魔境 ZIRIA』の中古品が3,080円~5,980円の価格で販売されています。
●本や雑誌での評価
★『PCエンジンFAN 1992年8月号』
内容の概要: 誌上投票によるアップデートレビュー。ゲームバランスやエンカウント率、ロード時間の長さなどを掘り下げて評価。特に「音声・音楽の充実」「アニメ演出の先駆性」について編集部が詳細解説し、当時の“画面読み込み時間”が唯一の弱点と総括されています。
販売会社: 株式会社アスキー
販売年: 1992年
販売価格: 税別550円
★『アスキー出版『マル勝PCエンジン』1990年4月号』
内容の概要: ログイン形式で構成された特集記事。PCエンジン CD-ROM²搭載初期タイトルとして取り上げ、「カセット時代とは異なる“読み込み時間”の苦労」「開発陣がCD-ROM2仕様に慣れていなかった点」など、技術面の裏話に踏み込んだ記述が多数。また、編集部インタビューでは「CDの音質を活かした演出は後続タイトルへの指標になった」とのコメントも掲載されています。
販売会社: 株式会社アスキー
販売年: 1990年4月
販売価格: 600円(税別)
★『月刊PCエンジン 1989年8月号』
内容の概要:
創刊間もないPCエンジン専門誌において、『天外魔境 ZIRIA』は巻頭特集を飾った。本作が「世界初のCD-ROM専用RPG」として与えた衝撃について誌面で詳しく取り上げられており、当時としては画期的だったボイス演出、アニメーションムービー、さらには坂本龍一が手がけた音楽の重厚さについても高く評価されている。開発スタッフへのミニインタビューや、シナリオの原案に見られる“異文化から見たニッポン像”の考察も記載。
販売会社: 徳間書店インターメディア
販売年: 1989年
販売価格: 500円(税別)
★『ファミコン通信 1989年7月14日号(通巻第54号)』
内容の概要:
当時ファミコン中心だった本誌だが、CD-ROMの革新性を無視できず、『天外魔境 ZIRIA』の速報レビューを緊急掲載。1ページ特集ながら、読み込みによる演出効果、音声がゲーム体験に与える臨場感、従来のカートリッジRPGとは異なるシナリオ分岐の設計など、技術的観点からの批評が目立つ構成に。
販売会社: 株式会社アスキー(現・KADOKAWA Game Linkage)
販売年: 1989年
販売価格: 360円(税別)
★『BEEP メガドライブ 1989年9月号』
内容の概要:
セガ系読者向けの雑誌ながら、CD-ROM2の可能性という観点で『天外魔境 ZIRIA』を独自分析。「アニメを見るようなRPG体験」と題した企画記事では、イベント演出と戦闘バランスの融合について評価が記載されており、他機種プレイヤーに向けて「ゲームの次世代」を感じさせる一作として紹介された。
販売会社: 株式会社ソフトバンククリエイティブ
販売年: 1989年
販売価格: 550円(税別)
★『ログイン 1989年8月号』
内容の概要:
PCユーザー向けの総合ゲーム誌らしく、『天外魔境 ZIRIA』のシナリオ構成・演出技法にフォーカスした批評記事を掲載。「ジパング」という架空世界における風刺性、文化的パロディ、和洋折衷の世界観が記事内で分析され、著者による考察コラムも添えられた。特に“火の一族”の物語が、古事記や日本神話の影響を受けている点が興味深く論じられている。
販売会社: 株式会社アスキー
販売年: 1989年
販売価格: 600円(税別)
★『ゲーム批評 創刊号(1989年夏号)』
内容の概要:
マニア層をターゲットにした批評雑誌の創刊号で、『天外魔境 ZIRIA』は「CD-ROM時代の旗手」として巻頭レビューを獲得。坂本龍一の楽曲がもたらす重厚な世界観、メディアミックスを想起させる演出、そして文化批評的なテーマ性について、濃密な文章で解説されている。また、ハドソンが掲げた「ソフト中心主義」という考え方が、この作品でどのように具現化されたかも取り上げられている。
販売会社: マイクロデザイン出版局
販売年: 1989年
販売価格: 680円(税別)
★『ハドソン公式ガイドブック 天外魔境ZIRIA 完全攻略編』
内容の概要:
ゲームの発売直後に出版された攻略本形式の一冊で、全マップ・全キャラクター・全イベントを解説。加えて、開発裏話やディレクターコメントも収録されており、読み物としての価値も高い。CD-ROMの読み込みタイミングや音声演出の活用方法についても攻略視点から触れられている。
販売会社: 株式会社徳間書店
販売年: 1989年
販売価格: 850円(税別)
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SFC 天外魔境ZERO バックアップ電池あり 前面シールにやや傷みあり(ソフトのみ)【中古】 スーパーファミコン スーファミ





【PCE SCD-ROM2】天外魔境 風雲カブキ伝 付録ポスターあり【中古】PCエンジン CDロムロム
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