『ウォッチドッグス レギオン』（プレイステーション5）を振り返りましょう

【メーカー】：ユービーアイソフト
【開発】：ユービーアイソフト トロント
【発売日】：2020年10月29日
【販売価格】：9,240円
【ゲームジャンル】：アクションアドベンチャーゲーム

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●概要

■ 近未来ロンドンに潜む陰謀を暴け
2020年10月29日、Ubisoftが送り出した『ウォッチドッグス レギオン』は、これまでのシリーズとは一線を画す挑戦的なシステムと舞台設定で話題を呼びました。本作は、従来の固定主人公制を捨て、プレイヤーが市民の誰でも操作できるという大胆な発想を採用。その舞台は、テクノロジーと監視が行き交う戒厳令下のロンドンです。

■ 舞台は荒廃したロンドン ― テクノロジーと権力が支配する都市
物語の中心となるのは、仮想的な近未来のイギリス・ロンドン。かつての活気ある大都市は、今やテロ事件と情報統制により無政府状態に陥り、民衆の自由は巨大な民間軍事企業や監視国家によって抑圧されています。
ロンドンの象徴的な名所、ビッグ・ベンやロンドン塔、カムデンタウン、ピカデリー・サーカスなどが精緻に再現され、観光地のような華やかさの裏側に、不穏な社会の姿が巧みに描かれています。

■ レジスタンスの魂 ― デッドセックの再生と戦い
プレイヤーは、反体制グループ「デッドセック」の一員となって行動します。物語は、デッドセックが政府系のシステムをハッキングしたとされてロンドン市民から敵視され、壊滅状態に追いやられた直後から始まります。プレイヤーの目的は、この誤解を晴らすとともに、街に蔓延る悪の勢力に立ち向かうレジスタンスの復活です。

■ 革新的な「誰でも主人公」システム
シリーズ初の大きな試みとして、「決まった主人公が存在しない」点が本作最大の特徴です。プレイヤーは市民の中から自由に仲間をスカウトし、それぞれのキャラクターを操作して任務を進めていきます。

■ 市民の中からヒーローを見つけ出せ
ロンドン中の人々はすべてプレイアブルキャラクターになり得ます。老人、整備士、警備員、弁護士、ストリートパフォーマーなど、職業・年齢・スキルは多種多様。例えば、警察官は法の網をかいくぐるスキルを持ち、ハッカーは遠隔操作を駆使して戦局を変えることが可能です。

■ リクルートのためのサブミッション
気に入った市民がいたら、彼らの信頼を得るために個別のサブミッションをクリアする必要があります。このプロセスを経て、正式にチームの一員として操作可能になります。この要素により、ただのスキン違いではない「物語を持つ市民」を育てる喜びが生まれています。
プレイスタイルの多様性と戦略性
キャラクターごとのスキルと個性を活かすことで、プレイヤーの戦術は無限に広がります。
ステルス重視のアプローチで警備をかいくぐる
ドローン操作による遠隔偵察や破壊工作
正面突破で強行突破するアサルト型プレイ
社会的地位の利用によるなりすましや内部潜入
同じミッションでも使うキャラクターによってアプローチがまったく異なり、何度も繰り返し遊べる設計になっています。

■ 技術進化がもたらす新たな体験
次世代機向けの描写とロード時間の進化
PlayStation 5版では、4K高解像度のグラフィックに加え、リアルタイム反射を活用したビジュアル表現が美麗です。特に雨に濡れた石畳の再現や夜間のネオンライトの描写は圧巻。ロード時間も極めて短く、街の移動やキャラクター切り替えもスムーズです。

■ マルチプレイヤーモードの拡張
発売後にはオンラインマルチプレイ要素も実装され、他プレイヤーとの協力ミッションやPvPコンテンツが追加。都市の中で共に戦うレジスタンスの仲間として連携する喜びも味わえます。

■ まとめ：プレイヤー一人ひとりが主人公になる世界
『ウォッチドッグス レギオン』は、これまでにない“群像劇型オープンワールドゲーム”という新ジャンルを築いたとも言える作品です。決まった主人公のいない自由な遊び方、個性的な市民たちのドラマ、そして変貌するロンドンの街並み。操作するたびに変化するゲーム体験は、プレイヤー自身が物語の設計者であることを強く感じさせます。
自由と監視の狭間に揺れるロンドンで、どのような戦いを選ぶかはプレイヤー次第――「レジオン（軍団）」の名にふさわしく、無数の物語が、あなたの操作で動き始めるのです。

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●ゲームの魅力とは？

■ ロンドンの鼓動が聞こえる舞台設定
『ウォッチドッグス レギオン』は、ユービーアイソフトが手がける「ウォッチドッグス」シリーズ第3弾として、2020年10月に登場した作品です。本作の最大の特徴は、アメリカを舞台とした前2作とは異なり、ロンドンという国際都市を主戦場にしている点にあります。テムズ川の流れ、歴史と近代化が交差する街並み、そして戒厳令下に置かれたディストピアとしての側面。これらすべてが、プレイヤーに息を呑むような没入感を与えてくれます。
プレイヤーは「デッドセック」と呼ばれるハッカー集団の一員となり、自由を奪われた都市を取り戻すための活動に加わることになります。そこには市民の自由やプライバシー、監視社会の問題など、現代社会への警鐘とも受け取れるテーマが巧みに織り込まれており、単なるアクションでは終わらない深みを持っています。

■ 主人公はいない？ 市民すべてがヒーローになるシステム
本作最大の革新、それは「プレイアブルキャラクターが決まっていない」という仕様です。ロンドン市民の誰でも仲間にでき、操作可能キャラクターとしてスカウトできるという“Play as Anyone”システムは、プレイヤーにとって自由度の塊のような体験を提供します。
例えば、軍人出身の屈強な警備員、天才ハッカーの若者、表向きは平凡な老婦人、ドローン技術に精通する配達員など、あらゆる市民がスキルや背景を持っており、誰を採用するかで攻略スタイルが大きく変化します。
ミッションに合わせてチームを編成し、ステルスで挑むも良し、武力で正面突破を試みるも良し。その“戦術の多様性”こそがレギオンの最大の魅力です。

■ 戦略性と自由さを兼ね備えたゲームプレイ
ゲームプレイは、シリーズの伝統を受け継ぎつつも、大きく進化しています。ドローンや監視カメラを使ったハッキングはもちろん、戦闘における選択肢の幅が飛躍的に広がっています。
・【隠密重視】ステルス性能に優れたキャラで警備を回避
・【テクノロジー重視】スパイカーを使って遠隔ハッキング
・【物理重視】重装キャラで壁をぶち壊すような力押し
このように、プレイヤーの発想とチーム編成次第で、ミッションごとの攻略法が変化するため、リプレイ性も非常に高いのです。また、選んだキャラクターが死亡すると完全に使用不可能になる“パーマデス（永久死）”設定をオンにすることで、さらに緊張感あるプレイが楽しめます。

■ 美しく再構築されたロンドンの街並み
次世代機であるPlayStation 5でプレイする『ウォッチドッグス レギオン』は、ビジュアル面でも高い完成度を誇ります。特に光の表現や反射、水面の揺らぎ、霧のたたずまいなどは息を呑むほどで、リアリズムと芸術性の融合とも言えるでしょう。
名所であるビッグ・ベンやロンドン・アイ、地下鉄の駅など、街のディテールは極めて緻密に作られており、観光目的でロンドンを歩き回るだけでも満足感が得られるほどです。
また、街を彩るストリートアートや、近未来的なホログラム演出などが雰囲気を一層際立たせ、視覚的な没入体験を支えています。

■ 多様なサブミッションと豊富なコンテンツ
メインストーリー以外にも、市民の信頼を勝ち取るための「市民解放ミッション」、闇社会の抗争に関わる「裏社会ミッション」、収集要素やミニゲームなど、コンテンツの層が厚いのも特徴です。
特に、「スパイの隠れ家を突き止めろ」「地下闘技場に潜入して証拠を掴め」といったサブミッションは、ストーリー以上に個性豊かな展開が多く、時に映画を見ているようなスリルを感じさせます。
また、各キャラクターの個別ストーリーが小さなドラマのように描かれ、プレイヤーの情感を揺さぶります。

■ 世間の反応と評価：賛否両論の中に見えた可能性
リリース当時のプレイヤーやメディアの評価は多岐に渡りました。
【肯定的な意見】
・“誰でも主人公になれる”という革新性が新しい
・ロンドンの再現度とグラフィックの美しさが圧巻
・戦術性の高いハッキングアクションが楽しい
・自由なロールプレイとキャラ育成がやり込める
【批判的な意見】
・一部キャラのボイスが使い回しで没入感に欠ける
・ストーリーの感情的な深みがやや薄い
・技術的バグの多さがテンポを損なう場面があった（初期）
ただし、発売後のアップデートやバグ修正によって、多くの問題は解消され、現在ではより安定したプレイ体験が可能です。特にPS5ではロード時間の短縮やレイトレーシングによる映像強化が評価されており、“次世代機でこそ真価を発揮する作品”と位置づける声もあります。

■ おわりに：未来に繋がるオープンワールドの可能性
『ウォッチドッグス レギオン』は、単なる続編としての枠を超え、オープンワールドゲームのあり方そのものに一石を投じた意欲作と言えるでしょう。
プレイヤーの数だけ物語が存在し、それぞれの選択と行動が都市の運命を変えていく。この自由度と多様性は、ゲームを一度クリアしただけでは味わい尽くせない魅力を内包しています。
“主人公はあなた自身”――そう言わんばかりの設計思想は、これからのゲーム開発における新しい指標となる可能性を秘めています。あなた自身のレジスタンス物語を、ぜひロンドンの街で描いてみてください。

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●感想や評判

■ 革新的な「誰でも主人公」システムの評価
本作最大の特徴は、街中のあらゆるNPCをスカウトし、プレイヤーキャラクターとして操作できる「誰でも主人公」システムです。これにより、プレイヤーは多様なスキルや背景を持つキャラクターを組み合わせて、自分だけのレジスタンスチームを構築できます。ファミ通のレビューでは、このシステムが戦略性を高め、プレイの幅を広げる要素として高く評価されています。
一方で、Redditなどの海外フォーラムでは、中心となるキャラクターが存在しないことにより、物語への没入感や感情移入が薄れるとの意見も見られました。

■ 近未来ロンドンの再現度と探索の楽しさ
ゲームの舞台である近未来のロンドンは、実在の観光名所や街並みが精緻に再現されており、探索するだけでも楽しめるとの声が多くあります。特に、貨物ドローンに乗って空中散歩を楽しむなど、自由度の高い移動手段がプレイヤーに新たな体験を提供しています。
また、スパイダーボットやドローンを駆使したハッキング要素も健在で、シリーズファンには馴染み深いゲームプレイが楽しめます。ただし、これらのガジェットが強力すぎるため、プレイが単調になりがちとの指摘もあります。

■ ストーリーとキャラクターの深みに対する批評
『ウォッチドッグス レギオン』のストーリーは、監視社会に抗うレジスタンスの戦いを描いていますが、特定の主人公が存在しないため、物語の深みに欠けるとの批評もあります。特に、シリーズ前作のような強いキャラクター性や感情的なつながりを求めるプレイヤーには物足りなさを感じさせたようです。
一方で、DLC「ブラッドライン」では、前作の主人公エイデンやレンチが登場し、彼らの物語が描かれることで、ファンからは高い評価を受けています。

■ 技術的な問題とゲームプレイのバランス
本作は、発売当初からバグや技術的な問題が報告されており、プレイヤーの没入感を損なう要因となっていました。また、特定のガジェットやキャラクターのスキルが強力すぎるため、ゲームプレイのバランスに偏りが生じ、戦略性が損なわれるとの指摘もあります。
これらの問題により、プレイヤーによってはゲームの進行が単調になり、飽きやすくなる傾向が見られました。特に、戦闘においては敵の出現パターンや攻撃が単調で、緊張感に欠けるとの声もあります。

■ 総合的な評価と今後の展望
『ウォッチドッグス レギオン』は、革新的なシステムと美麗なグラフィックで新たな体験を提供する一方で、ストーリーの深みやゲームプレイのバランスに課題を抱える作品となりました。ファミ通のレビューでは、平均スコア9.0と高評価を得ていますが、ユーザーからの評価は賛否が分かれる結果となっています。
今後、ユービーアイソフトがこれらの課題をどのように改善し、シリーズを進化させていくのかが注目されます。特に、プレイヤーが感情移入できるキャラクターの導入や、ゲームプレイのバランス調整が期待されます。

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●イベントやメディア展開など

■ 発売前のプロモーション活動
E3 2019での初公開と反響
『ウォッチドッグス レギオン』は、2019年のE3で初めて公開されました。プレイヤーがロンドン市民の誰でも操作可能というコンセプトは、観客から大きな驚きと興奮をもって迎えられました。特に、年配の女性キャラクターが敵を倒すシーンは、会場を沸かせました。
ストームジーとのコラボレーション
イギリスの人気ラッパー、ストームジーとのコラボレーションも注目を集めました。彼の楽曲「Rainfall」はゲーム内で使用され、特別ミッション「Fall on My Enemies」としてプレイヤーが体験できるようになっています。この取り組みは、現代の音楽とゲームの融合として話題となりました。

■ 発売後の関連イベントとキャンペーン
フリーウィークエンドの開催
2021年3月には、期間限定でゲームを無料でプレイできる「フリーウィークエンド」が開催されました。このイベントでは、最大4人でのオンライン協力プレイも可能で、多くの新規プレイヤーがゲームに触れる機会となりました。
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ダウンロードコンテンツ「Bloodline」の配信
2021年7月には、前作『ウォッチドッグス』の主人公エイデン・ピアースと、『ウォッチドッグス2』の人気キャラクター、レンチが登場するDLC「Bloodline」が配信されました。これにより、シリーズファンからの注目が再び高まりました。

■ メディア展開とその反応
ポッドキャストの起用と論争
ゲーム内のポッドキャストに、ジャーナリストのヘレン・ルイス氏の声が使用されたことが、一部のプレイヤーから批判を受けました。彼女の過去の発言がトランスフォビア的であるとして問題視され、ユービーアイソフトは彼女の音声をゲームから削除する対応を取りました。
政治的テーマへの評価
『ウォッチドッグス レギオン』は、ブレグジット後のディストピア的なロンドンを舞台にしており、政治的なテーマが色濃く描かれています。一部のメディアでは、このアプローチを評価する声もありましたが、他方で政治的メッセージが曖昧であるとの批判も見られました。

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●中古市場での現状

■ メルカリでの取引価格
メルカリでは、PS5版『ウォッチドッグス レギオン』の中古品が多数出品されており、価格帯は以下の通りです：
通常版（中古）：約1,100円～1,800円
アルティメットエディション（中古）：約2,222円～2,613円
新品未開封品：約3,600円～4,780円
特にアルティメットエディションは、追加コンテンツが含まれているため、通常版よりも高値で取引されています。

■ ヤフオクでの落札相場
ヤフオクでは、以下のような価格で取引されています：
通常版（中古）：約1,499円～3,480円
アルティメットエディション（中古）：約2,206円～2,310円
出品数は多く、入札がない商品も見受けられるため、競争は比較的緩やかです。

■ 楽天市場での販売価格
楽天市場では、新品未開封品が高値で販売されています：
通常版（新品未開封）：約13,860円
アルティメットエディション（新品未開封）：約20,580円
これらはプレミア価格であり、コレクター向けの商品と考えられます。

■ 価格推移と市場動向
発売当初は約8,400円で販売されていた本作ですが、現在の中古市場では以下のような価格帯で取引されています：
中古最安値：約500円～700円
中古最高値：約6,000円（アルティメットエディション）
新品最高値：約8,000円
価格は緩やかに下落傾向にあり、特に通常版の中古品は安価で入手可能です。一方で、限定版や未開封品は高値を維持しており、コレクター需要が影響していると考えられます。

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●本や雑誌での評価

★『GAME Watch 特集号』
内容の概要: 本特集では、ゲーム内のすべての市民がプレイアブルキャラクターとなる「誰にでもなれる」システムの詳細や、近未来のロンドンを舞台にしたストーリー展開について深掘りしています。また、スパイダーボットやドローンなどのガジェットを駆使したミッション攻略法も紹介されています。
販売元: インプレス
発売年: 2020年
価格: 1,200円（税込）

★『ファミ通 2020年11月号』
内容の概要: 開発者インタビューを通じて、ゲームのコンセプトや制作秘話を紹介。特に、固定の主人公が存在せず、プレイヤーが自由に市民をリクルートしてレジスタンスを構築するという新しい試みに焦点を当てています。また、ロンドンのディストピア的未来を描くにあたってのアプローチや、主要キャラクターの背景についても詳述されています。
販売元: KADOKAWA
発売年: 2020年
価格: 980円（税込）

★『Game*Spark 特別編集』
内容の概要: 海外メディアのレビューを集約し、ゲームの評価を総括。特に、「誰にでもなれる」システムの革新性や、細部まで作り込まれたキャラクター設定、近未来ロンドンの再現度などが高く評価されています。一方で、ストーリーの深みに欠けるとの指摘もあり、賛否両論の意見が紹介されています。
販売元: イード
発売年: 2020年
価格: 1,100円（税込）

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