
【アニメのタイトル】:光速電神アルベガス
【原作】:八手三郎
【アニメの放送期間】:1983年3月30日~1984年2月8日
【放送話数】:全45話
【シリーズディレクター】:森下孝三
【脚本】:酒井あきよし、上原正三、大川ひろし、安藤豊弘
【キャラクターデザイン】:影山楙倫
【メカニックデザイン】:大畑晃一、ひおあきら、小原髪夫
【音楽】:渡辺宙明
【美術設定】:辻忠直
【制作】:東映、東映エージェンシー、東映動画
【放送局】:テレビ東京系列
●概要
■ ロボットアニメ群雄割拠の時代に登場した異色作
1980年代初頭、日本のテレビアニメ界ではスーパーロボットとリアルロボットの両系統が活発に展開され、数多くの名作が誕生していた。その中でも1983年3月からテレビ東京系列で放送された『光速電神アルベガス』は、ユニークな合体機構と学園ドラマを融合させた異彩を放つ作品だった。本作は東映テレビ事業部と東映動画(現・東映アニメーション)が手掛けたロボットアニメシリーズの第8作に位置づけられ、スーパーロボットの流れを汲みながらも、当時としては新鮮なテイストを加味している。
■ 宇宙からの侵略者と高校生パイロットの戦い
『光速電神アルベガス』の舞台は近未来の地球。突如として現れた異星人「デリンジャー一族」は、人類を滅ぼさんとする野望を抱き、地球に侵攻を開始する。この未知の敵に対抗するため、地球防衛の要として開発されたのが、3機のロボット「アルファ」「ベータ」「ガンマ」だ。これらは状況に応じて合体し、3通りの巨大ロボ「アルベガス」を形成できるのが最大の特徴である。
■ メカニックデザインとアクション演出の魅力
アルベガスのメカニックデザインは、角張った直線的フォルムとカラーリングの明快さが印象的で、玩具化にも適した仕様だった。必殺技である「サンバイ剣」などは、少年層に強いインパクトを与え、当時の子供たちの遊びに大きな影響を与えた。また、戦闘演出では「光速」とタイトルに冠する通り、スピード感ある動きが特徴。アニメーターによるダイナミックな作画や、合体シーンの作り込みは、80年代アニメの中でも秀逸な部類に入るだろう。
■ ゲーム化とリバイバル
アニメの放送終了後、1984年3月にはセガ・エンタープライゼスより『アルベガス』を題材にしたアーケードゲームがリリースされた。内容はアクションシューティングの要素を取り入れた内容で、原作のロボットや技が忠実に再現されており、ファンアイテムとして注目を集めた。さらに2015年には『光速電神アルベガス コンプリートDVD』が発売され、長年のファンや新規のアニメ愛好者の間で再評価の機運が高まった。高画質でのリマスターや特典映像に加え、当時の設定資料やインタビューも収録され、資料的価値も兼ね備えている。
●あらすじ
■ 異星からの脅威:デリンジャー軍団の襲来
物語は、異次元空間に存在する惑星デランの生命エネルギーが枯渇し、地球の豊富なエネルギーを狙って侵略を開始するところから始まります。デリンジャー軍団は、総統アザスの指揮のもと、巨大ロボット兵器「メカファイター」を用いて地球への攻撃を開始しました 。
■ 青葉学園の若き科学者たち
富士山麓に位置する青葉学園では、円条寺大作、神哲也、水木ほたるの3人の高校生が、自作のロボットで学園内のロボットコンテストに参加していました。しかし、デリンジャー軍団の襲来により、彼らの平穏な日常は一変します。自作のロボットで応戦するも、圧倒的な戦力差により敗北を喫します 。
■ アルベガスの誕生:三体合体六変化の超ロボット
ほたるの父であり、著名な科学者である水木博士は、3人のロボットを改良し、合体ロボット「アルベガス」を完成させます。アルベガスは、アルファロボ(大作)、ベータロボ(哲也)、ガンマロボ(ほたる)の3機が合体し、6通りの形態に変化することが可能な超ロボットです。この合体機構により、戦況や敵の特性に応じた戦闘が可能となり、デリンジャー軍団に対抗する切り札となります 。
■ デリンジャー軍団との激闘と成長
アルベガスの登場により、デリンジャー軍団は一時的に後退しますが、新たな刺客や策略を次々と繰り出してきます。特に、情報官ミラーゼロによる洗脳作戦や、将軍ダストンの猛攻など、地球側は幾度となく危機に直面します。その中で、大作たちは仲間との絆を深め、精神的にも成長していきます 。
■ 新たな敵:総統バイオスの登場
物語中盤では、デリンジャー軍団の新たな指導者として総統バイオスが登場します。彼は、前任のアザスとは異なり、冷酷かつ戦略的な手法で地球侵略を進めます。バイオスの指揮のもと、デリンジャー軍団は再び勢力を拡大し、アルベガスとの戦いはさらに激化していきます。
■ 最終決戦:デラン星との対峙
クライマックスでは、デリンジャー軍団の本拠地であるデラン星が地球近傍に出現し、アルベガスとの最終決戦が繰り広げられます。大作たちは、アルベガスの全力をもってデラン星の中枢に突入し、偉大なるデランを撃破。その結果、デラン星は大爆発を起こし、デリンジャー軍団は壊滅します 。
■ 友情と希望のメッセージ
『光速電神アルベガス』は、単なるロボットアニメにとどまらず、若者たちの友情、成長、そして希望を描いた作品です。大作、哲也、ほたるの3人は、困難な状況に直面しながらも、お互いを支え合い、信じ合うことで数々の試練を乗り越えていきます。その姿は、視聴者に勇気と感動を与えました。
●登場キャラクター・声優
●円条寺 大作
声優:古川登志夫
物語の中心人物で、αロボの操縦者。情熱的で行動力があり、仲間たちを引っ張るリーダー的存在です。
●神 哲也
声優:堀秀行
βロボの操縦者で、冷静沈着な性格。理論的な思考でチームを支える参謀役です。
●水木 ほたる
声優:鶴ひろみ
γロボの操縦者で、水木教授の娘。明るく元気な性格で、チームのムードメーカー的存在です。
●熊井 五郎
声優:塩屋浩三
ゴリロボの操縦者。力持ちで頼りになる存在で、仲間たちから信頼されています。
●水木 教授
声優:蟹江栄司
ロボットセンターの所長で、アルベガスの開発者。冷静な判断力でチームを導きます。
●朝吹 彩子
声優:川島千代子
チームのサポートを担当する女性。優しく思いやりのある性格で、仲間たちを支えます。
●木美 ダン子
声優:つかせのりこ
大作達のクラスの担任教師。周囲を振り回すこともしばしば。
●総統アザス
声優:蟹江栄司
デリンジャーの初代総統で、地球侵略を企てる指導者。威厳ある存在で、部下たちを統率します。
●新総統バイオス
声優:柴田秀勝
アザスの後を継いだ新たな総統。冷酷な策略家で、地球侵略を進めます。
●偉大なるデラン
声優:佐藤正治
デリンジャーの精神的支柱であり、神秘的な存在。部下たちから崇拝されています。
●主題歌・挿入歌・キャラソン・イメージソング
●オープニング曲
歌名:「光速電神アルベガス」
歌唱:MoJo、こおろぎ’73
作詞:上原正三
作曲:渡辺宙明
編曲:いちひさし
■ 楽曲のイメージ
1983年に登場したこの楽曲は、アニメ『光速電神アルベガス』の世界観と完全にシンクロする、勇ましくも高揚感に満ちたオープニングソングです。数多くの特撮やアニメ主題歌を手がけたMoJoと、アニメソング界の鉄壁コーラス隊であるこおろぎ’73による豪華共演が、作品のスタートを力強く彩ります。
この曲が持つ印象は、まさに「戦いに挑む者たちの勝利への意志」です。イントロから鋭く刻まれるリズムとギターの疾走感、そしてブラスのアクセントが、宇宙から襲来した敵に立ち向かう“電神”の姿を音楽で表現しています。
歌詞の随所には、三体のロボットが合体して「アルベガス」となることを象徴するフレーズが挿入されており、スーパーロボットアニメとしての象徴性と期待感がにじみ出ています。特に「三体合体六変化」というキーワードは、アニメを知らずとも耳に残るインパクトがあります。
■ 歌詞の内容と構成
歌詞は、悪を打ち砕くという明確な目的意識を持った若者たちの闘志を描いています。1番では「ガンガンガン 光速電神」と勢いよく名乗りを上げ、次に「スピードよりも速いものは夢さ」と、単なる力だけではなく「夢」や「志」といった精神的強さを暗示しています。
2番では「若い力をスパークさせて」「守ってみせるぜみんなの夢を」と、戦いの背景にある“平和を守る”という信念が描写され、ただのロボットバトルではないことを強調。最後は「時空をこえて未来を変えろ」というフレーズで、希望と進撃の未来志向を打ち出しています。
■ 歌唱スタイル
MoJoのボーカルは、全体を通して力強く熱量に満ちています。その一方で、こおろぎ’73のバックコーラスがしっかりと支え、曲に分厚いサウンドと高揚感を生み出しています。とくにサビに入る部分の声の張り方には、アニメソングならではの「盛り上がり」を生む計算されたメリハリがあります。
また、MoJo独特の男臭さと情熱的なシャウトは、主人公たちの勇気を代弁しているかのよう。彼のボーカルからは、戦士たちの決意が音に変わって響いてくるのです。
■ 視聴者・ファンの反応
放送当時の子どもたちの間では、この曲は“朝からテンションが上がる”と大好評でした。特に、「合体!」「六変化!」といったキャッチーな言葉が連呼されるため、当時の小学生たちはこれを口ずさみながら遊び、変形合体玩具とともに物語の世界に浸っていました。
近年でもこの曲は「熱いロボソンの代表格」としてカラオケの定番曲となっており、往年のアニメファンからは「イントロだけで当時に戻れる」「サビが泣けるほど懐かしい」といった声が多数寄せられています。
●エンディング曲
歌名:「若さのフォーメーション」
歌唱:MoJo、こおろぎ’73
作詞:酒井あきよし
作曲:渡辺宙明
編曲:いちひさし
■ 楽曲のイメージ
『光速電神アルベガス』のエンディングテーマとして制作されたこの曲は、戦いを終えた後の安堵と明日への希望を感じさせる爽やかなポップチューンです。MoJoとこおろぎ’73が引き続き歌を担当し、オープニングとの一貫性を保ちながらも、全く異なる感触を持つナンバーに仕上がっています。
この曲には、青春真っ盛りのキャラクターたちが織りなす“日常と絆”のエッセンスが詰まっています。ロボットバトルが終わった後の放課後の一幕や、仲間と交わす熱い約束、そんな風景が自然と脳裏に浮かぶ構成です。
サウンドは明るく軽快で、エレクトリックピアノやブラスによって、どこか懐かしく、でも力がみなぎるような印象を与えます。タイトルにある「フォーメーション」は戦闘陣形だけでなく、人間関係の繋がりそのものを象徴しているようにも感じられます。
■ 歌詞の概要と世界観
歌詞は、まさに“若さ”をテーマにした直球な応援歌です。「ドンとハートでダッシュダッシュ」というフレーズは、若者の勢いと無鉄砲さを愛情を込めて表現しています。
2番では「泣いてなんかいられない」という言葉が登場し、困難にも前を向いて進もうとする意志が見て取れます。また「夢と夢をフォーメーション」と続くことで、夢を共有する仲間たちとの協力が、戦いのカギであることを示唆しており、単なるアニメの主題歌を超えて人生の応援歌のような役割も担っています。
■ 歌手の表現力
MoJoの歌声は、オープニングとは一転してどこか優しさと爽快感が混ざり合ったトーンで、戦いを終えた後の解放感を見事に表現しています。こおろぎ’73の柔らかなコーラスがそのムードを包み込み、まるで夕暮れの教室で語り合うような雰囲気を醸し出しています。
このエンディングテーマは、MoJoの多面性を感じ取ることができる楽曲としても注目されます。勇ましい戦士の顔から一転、仲間との絆を大切にする一人の青年としての表現が際立っています。
■ 視聴者の感想
ファンからは、「オープニングでアガり、エンディングで癒される」という評価が多く聞かれました。中には「この曲を聴きながら、一日の学校生活が終わるような気がして寂しかった」という、時間の移ろいを感じさせる声もあります。
また、アニメ終了後も「元気が出るアニソン」として各種アニソンイベントなどで取り上げられ、MoJoのライブでは定番のナンバーとなっています。
●アニメの魅力とは?
■ 学園青春とロボットSFの絶妙な融合
『光速電神アルベガス』は、1983年3月から1984年2月にかけて放送された、東映動画制作によるTVアニメーションである。本作は一見すると、地球を襲う侵略者と戦うスーパーロボットものの王道を踏襲しているように見えるが、実際には青春群像劇としての側面が非常に濃く、学園生活とロボットアクションが見事に結びついた、当時としては異色の作品だった。
物語の舞台は、青葉学園という架空の高校。物理学者の娘であり、頭脳明晰な水木ほたると、同じくロボット工学に関心を持つ仲間たち──円条寺大作、神哲也──が主人公。彼らは競技用ロボットとして設計していた三体のマシンを改造し、地球侵略を目論む異星人「デリンジャー」の侵攻に立ち向かう。ここに学園ドラマと世界の命運が交差するという、これまでにないスケール感が展開される。
■ 「三体合体・六変化」──ロボット設計の独創性
『光速電神アルベガス』の最大の特徴のひとつが、三体のロボット「アルファ」、「ベータ」、「ガンマ」が合体することで形成される主役メカ「アルベガス」のメカニズムである。この三体合体には、リーダー機の配置によって“六通りの合体形態”が可能というギミックが施されていた。
この構造は視覚的なインパクトだけでなく、戦略的なバリエーションとしても秀逸で、状況に応じてリーダーロボを変えることで能力や武装が異なるという柔軟性を生んだ。結果、視聴者はどの組み合わせが現れるかを毎回楽しみにし、子どもたちの間では「今日はアルファヘッドだ!」などという会話が飛び交うようになった。
この「合体のパターン」による戦術性は、単なる合体ギミックに留まらず、主人公3人の関係性や役割分担にも反映され、ドラマ面でも一種の象徴となっていた。
■ 明るくテンポの良い青春群像劇
本作が他のスーパーロボットアニメと大きく異なるのは、物語の中心に“高校生活”が据えられている点である。円条寺大作は情熱的で行動力に富んだキャラクター、神哲也は冷静沈着な参謀タイプ、水木ほたるは知性と活発さを兼ね備えたヒロインであり、彼らのやり取りはコメディ要素を強く含んでいる。
特に、学園でのトラブルやクラブ活動、ライバルたちとの切磋琢磨が描かれる場面は、敵との戦い以上に見応えがあり、単なる戦闘アニメを超えた魅力を視聴者に与えた。中でも、教師や同級生と織り成す軽妙な掛け合いや、小さな恋模様の要素など、ロボットアニメでありながら“青春ドラマ”としての質も高かった。
この要素が作品全体のトーンを明るく、親しみやすいものにしており、当時の子どもたちだけでなく、家族層や女性層にも一定の支持を得ていた。
■ ユーモアと人間味にあふれた敵キャラクターたち
侵略者「デリンジャー」側のキャラクター設定にも工夫が凝らされている。従来のスーパーロボットアニメにありがちな“絶対悪”ではなく、時に間抜けで、時に人間臭く、失敗を繰り返す敵幹部たちが描かれる点も特徴的だ。
特に、総統アザスや新総統バイオスといったキャラクターは、その威圧的な外見に反してコミカルなやり取りが多く、物語に独特のテンポとアクセントをもたらしていた。こうした演出は、敵を単なる“倒すべき存在”ではなく、物語を彩る“個性的な役者”として際立たせる効果を生み出した。
また、敵側にもドラマ性があり、彼らがなぜ地球を狙うのか、その背景にある思惑や苦悩が描かれることもあり、単純な勧善懲悪ではない奥深さを覗かせていた。
■ 圧倒的な主題歌のインパクトと記憶性
オープニング主題歌「光速電神アルベガス」は、アニメソング界の名匠・渡辺宙明が作曲し、歌手MoJoとコーラスグループこおろぎ’73が担当した、エネルギッシュで力強い楽曲である。
「三体合体 六変化」「スピードよりも速いものは夢さ」など、印象的なフレーズが並ぶこの楽曲は、作品の世界観を一気に引き込むパワーを持ち、子どもたちの間で口ずさまれる定番ソングとなった。エンディングテーマ「若さのフォーメーション」もまた、希望に満ちたメロディとメッセージ性のある歌詞が特徴で、作品の“前向きさ”を象徴するナンバーだった。
これらの楽曲は、単なるアニソンの域を超え、作品の人気を押し上げた重要なファクターであり、現在でもイベントやカラオケなどで愛され続けている。
■ 玩具展開とその影響
アルベガスは、玩具展開にも力を入れており、合体変形ギミックを再現した玩具が発売されました。これにより、子供たちの間で人気を博し、作品の認知度向上に貢献しました。また、近年では、合金製の高品質なフィギュアも発売され、往年のファンやコレクターから注目を集めています。
■ 当時の反響と現在の再評価
放送当時、『アルベガス』は視聴者から一定の支持を得ていたが、ガンダムを筆頭としたリアルロボット路線の台頭により、メディア的には過小評価されていた感もある。しかし、90年代以降の“スーパーロボット回帰”の中で、本作は再び注目されるようになった。
特に、1990年代から2000年代にかけて「スーパーロボット大戦シリーズ」などに取り上げられるようになると、若い世代にも認知が広がり、“懐かしの名作”として再評価が進んだ。
また、2015年にはコンプリートDVDがリリースされ、ファンの間で話題となった。現在では、昭和ロボットアニメの象徴的な1本として、アニメ史に確かな足跡を残している。
●当時の視聴者の反応
■ 革新的な合体システムが話題に
『光速電神アルベガス』の最大の特徴は、アルファ、ベータ、ガンマの3体のロボットが組み合わせを変えることで6通りの合体形態を実現する「三体合体・六変化」システムです。この斬新なアイデアは、当時のロボットアニメファンの間で大きな話題となりました。視聴者からは、「毎回どの形態になるのか楽しみだった」「合体シーンがカッコよくて見入ってしまった」といった声が寄せられました。
■ キャラクターの魅力と成長物語
物語の中心となるのは、青葉学園の生徒である円城寺大作、神哲也、水木ほたるの3人です。彼らは、宇宙からの侵略者デリンジャーに立ち向かうため、自ら開発したロボットを操縦します。視聴者からは、「等身大の高校生が世界を救うという設定に共感した」「キャラクターたちの成長が描かれていて感動した」といった感想が多く寄せられました。
■ 主題歌と音楽の評価
音楽は、特撮やアニメ音楽で知られる渡辺宙明が担当しました。主題歌や挿入歌は、作品の世界観を盛り上げる重要な要素となり、視聴者から高い評価を受けました。「主題歌が耳に残って、今でも口ずさんでしまう」「音楽が作品の雰囲気にぴったりで、感情移入しやすかった」といった声がありました。
■ 玩具展開とその影響
『光速電神アルベガス』は、放送当時に玩具展開も行われました。特に、バンダイから発売された「GC-04 DX超合金 デンジンボックス アルベガス」は、三体合体を再現できる玩具として人気を博しました。玩具のデザインやギミックに関しては、「合体の仕組みがよくできていて感心した」「子供ながらに夢中で遊んだ」といった感想が寄せられました。
■ 海外での展開と反応
『光速電神アルベガス』は、海外でも放送されました。台湾では台視、香港では亞視で放送され、現地の視聴者からも支持を受けました。また、アメリカでは「Voltron II: Gladiator Voltron」として紹介される予定でしたが、最終的には放送されませんでした。海外のファンからは、「日本のロボットアニメの魅力を知るきっかけになった」「合体ロボのアイデアが新鮮だった」といった声がありました。
■ 書籍やメディアでの評価
放送当時、アニメ雑誌や書籍でも『光速電神アルベガス』は取り上げられました。特に、合体システムやキャラクターの設定に関する特集記事が組まれ、読者の関心を集めました。「技術的な解説が興味深かった」「キャラクターの背景が詳しく紹介されていて理解が深まった」といった感想が寄せられました。
●声優について
■ 円条寺大作(声:古川登志夫)
物語の中心人物である円条寺大作は、青葉学園高等部の2年生。明るく前向きな性格で、仲間思いの熱血漢として描かれています。彼はαロボを操縦し、アルベガスの中心となる存在です。古川登志夫さんは、大作の明るさや情熱を見事に表現し、視聴者に強い印象を与えました。また、次回予告のナレーションも担当し、作品全体の雰囲気作りにも貢献しています。大作は、時に軽率な行動を取ることもありますが、その裏には仲間を思う気持ちや正義感があり、彼の成長物語は多くの視聴者の共感を呼びました。特に、仲間との絆や困難に立ち向かう姿勢は、作品のテーマである「友情」や「成長」を象徴しています。
■ 神哲也(声:堀秀行)
神哲也は、冷静沈着で知的なキャラクター。ベータロボの操縦者であり、大作とは対照的な性格を持っています。堀秀行さんは、その落ち着いた声と演技で、哲也の知性や冷静さを巧みに表現しました。彼の存在は、チーム内でのバランスを保つ重要な役割を果たしています。哲也は、時に感情を表に出すこともあり、そのギャップが視聴者に新たな魅力を提供しました。特に、仲間との信頼関係や、困難な状況での判断力は、彼の成長を感じさせる要素となっています。
■ 水木ほたる(声:鶴ひろみ)
水木ほたるは、ガンマロボの操縦者であり、物語のヒロイン的存在。明るく元気な性格で、チームのムードメーカーとして活躍します。鶴ひろみさんは、ほたるの明るさや優しさを自然体で演じ、視聴者に親しみやすいキャラクターとして印象づけました。ほたるは、時に大作とのコミカルなやり取りを見せるなど、作品にユーモアを加える存在でもあります。また、彼女の強さや優しさは、物語の中で重要な役割を果たし、視聴者の心に残るキャラクターとなりました。
■ 熊井五郎(声:塩屋浩三)
熊井五郎は、大作たちの同級生で、ゴリロボの操縦者。力持ちでおおらかな性格を持ち、チームの中でも頼れる存在です。塩屋浩三さんは、五郎の温かみやユーモアを巧みに演じ、視聴者に安心感を与えました。五郎は、時にコミカルなシーンで笑いを提供しつつも、仲間を思う気持ちや勇敢な行動で、作品に深みを加えています。彼の存在は、チームの結束力を高める重要な要素となっています。
■ 水木教授(声:蟹江栄司)
水木教授は、ほたるの父であり、アルベガスの開発者。科学者としての冷静さと、父親としての優しさを併せ持つキャラクターです。蟹江栄司さんは、その重厚な声で教授の威厳や知性を表現し、物語に深みを与えました。
教授は、物語の進行において重要な役割を果たし、特にアルベガスの開発や改良に関するエピソードでは、彼の知識や判断力が光ります。また、娘であるほたるとの親子関係も、作品の感動的な要素の一つとなっています。
■ 朝吹彩子(声:川島千代子)
朝吹彩子は、水木教授の助手兼秘書として、アルベガスの発進管制や遠隔操縦などを担当し、戦闘をサポートしています。教授の不在時には代理で指揮を執ることもあり、冷静かつ的確な判断力を持つ頼れる存在です。川島千代子さんは、朝吹彩子の知的で冷静な性格を見事に演じ、視聴者に強い印象を与えました。彼女の演技は、キャラクターの内面を丁寧に表現し、物語に深みを加えています。
■ 木美ダン子(声:つかせのりこ)
木美ダン子は、大作たちのクラスの担任教師で国語担当。教師生活15年のベテランで、自分では「グラマー」な体型と言っていますが、生徒たちからは「きび団子」と呼ばれています。つかせのりこさんは、木美ダン子のコミカルでエネルギッシュなキャラクターを生き生きと演じ、作品に明るさとユーモアをもたらしました。彼女の演技は、視聴者に親しみやすさを感じさせ、作品の魅力を高めています。
■ 総統アザス(声:蟹江栄司)
総統アザスは、敵組織デリンジャーの初代総統で、地球侵略を企む冷酷な指導者です。彼は、地球の防衛組織であるアルベガスチームと激しい戦いを繰り広げます。蟹江栄司さんは、総統アザスの冷酷で威厳あるキャラクターを迫力ある演技で表現し、視聴者に強烈な印象を与えました。彼のキャラクターは、冷静沈着でありながらも、時に感情的になる一面も持ち合わせており、そのギャップが視聴者の興味を引きました。また、彼の存在は、物語全体の緊張感を高め、主人公たちの成長を促す重要な役割を果たしています。
■ 新総統バイオス(声:柴田秀勝)
新総統バイオスは、総統アザスの後を継いでデリンジャーの指導者となったキャラクターです。彼は、前任者よりもさらに冷酷で計算高い性格を持ち、地球侵略を進めるために様々な策略を巡らせます。柴田秀勝さんは、新総統バイオスの冷酷さと知略を巧みに演じ、視聴者に新たな脅威を感じさせました。彼のキャラクターは、前任者とは異なるアプローチで地球侵略を進め、主人公たちに新たな試練を与えます。その冷酷さと計算高さは、物語に新たな緊張感をもたらし、視聴者の興味を引き続けました。
■ 偉大なるデラン(声:佐藤正治)
偉大なるデランは、デリンジャーの幹部であり、地球侵略の最前線で指揮を執るキャラクターです。彼は、冷酷で残忍な性格を持ち、アルベガスチームにとって手強い敵となります。佐藤正治さんは、偉大なるデランの冷酷さと威圧感を見事に演じ、視聴者に強い印象を与えました。彼のキャラクターは、戦闘において冷酷な判断を下す一方で、部下に対しては厳格な態度を取るなど、組織内での厳しいリーダーシップを発揮しています。その存在は、物語における緊張感を高め、主人公たちの成長を促す要因となっています。
●イベントやメディア展開など
■ 主題歌と音楽展開
主題歌「光速電神アルベガス」は、MoJoとこおろぎ’73が歌唱し、作曲は『マジンガーZ』などで知られる渡辺宙明が担当しました。この楽曲は、力強いメロディと歌詞で作品の世界観を表現し、アニメファンの間で人気を博しました。また、2023年には渡辺宙明の功績を称える「渡辺宙明メモリアル・コンサート」が開催され、MoJoが本曲を披露し、観客から大きな拍手が送られました。
■ 玩具展開と関連商品
放送と同時期に、バンダイからは「DX超合金」シリーズとして、アルベガスの玩具が発売されました。 これらの玩具は、番組の人気と相まって、子供たちの間で大きな話題となりました。 また、プラモデルやミニカードなどの関連商品も多数展開され、ファンのコレクション欲を刺激しました。
■ DVDリリースと映像特典
2023年3月8日には、東映ビデオより『光速電神アルベガス コンプリートDVD』が全2巻で発売されました。各巻には、放送当時の新番組予告や番宣CM、ノンスーパーオープニング・エンディングなどの映像特典が収録されており、ファンにとって貴重なアイテムとなっています。
■ ファンイベントとライブパフォーマンス
放送終了後も、『光速電神アルベガス』はファンイベントやライブパフォーマンスで取り上げられています。特撮ヒーロー作品の主題歌・挿入歌をフィーチャーしたライブイベント「スーパーヒーロー魂」では、MoJoが本作の主題歌を披露し、観客と共に盛り上がる場面が見られました。
●関連商品のまとめ
■ 映像ソフト
本作の初ソフト化となるコンプリートDVDが、東映ビデオより2015年7月8日から9月9日にかけて全2巻(各巻4枚組、Vol.1は22話、Vol.2は23話収録)リリースされました。
■ 超合金・プラモデル・合体ギミック玩具
◇ ポピー製「超合金アルベガス」(DX/STDサイズ)
本作の商品展開における主軸は、やはりバンダイ傘下のポピー社が発売した超合金シリーズである。特に注目すべきは、三体合体ギミックを完全再現した「超合金DXアルベガス」であり、A(エースレッダー)・B(ブルーサンダー)・C(クロスブライガー)それぞれのロボットが連結し、三種の異なる合体形態(アルベガス、ベガアルファ、ベガベータ)を組み立てられる仕様となっていた。
また、より低価格帯の「STD版」も展開され、幅広い層の子どもたちに受け入れられる商品ラインが形成された。これらの玩具は、磁石による接合やスプリング可動ギミックなど、当時の技術水準としては高い完成度を誇っていた。
◇ プラモデル(イマイ・アオシマ系)
プラモデル商品では、イマイおよびアオシマによる色分け済みランナー・シール付属の簡易組み立てモデルが販売され、静的な展示用としても人気を集めた。ポーズ再現よりも合体の工程そのものを楽しむことに重点が置かれ、ロボットのメカニズムへの興味を育む入門用として機能していた。
■ 文房具・学用品
◇ ノート・下敷き・鉛筆・筆箱
アニメと並行して、学用品分野でも『アルベガス』は広く商品展開された。特に注目すべきは、小学館との連動により描き下ろしイラストが多数使われた学習ノートや連絡帳である。これらは、通常のキャラクター商品のように単なるロゴや写真を配置するだけでなく、主人公たちの青春模様やロボットの戦闘シーンが描かれた独自イラストが使用され、ファンの所有欲を刺激した。
また、鉛筆や消しゴムなどの細かい文具類は、主要キャラのデフォルメイラスト入りが多く、女子層への訴求も意識されていた点が興味深い。
■ 衣料品・生活雑貨
◇ パジャマ・Tシャツ・ランチグッズ
衣料品では、幼児・小学生向けにキャラクター柄のパジャマやスウェット上下が展開された。前面にアルベガスの胸像や3体のロボが合体する場面をプリントしたデザインが主流で、色展開も赤・青・黒の劇中カラーに対応していた。
また、ランチボックスやコップ、水筒などの日用品も数多くリリースされており、**「アルベガスと毎日過ごす」**という日常消費型キャラクター商品の先駆けともいえる側面を持っていた。
■ 書籍・グラフ誌
◇ ぬりえ・絵本・テレビマガジン系ムック
アルベガスの世界観を拡張する書籍類としては、以下のようなジャンルの商品が多数展開された。
幼児向けのぬりえブック(講談社・サンリオ出版)
ストーリーを絵本形式で再構成した読み聞かせ絵本
キャラクターやロボット設定資料をまとめたテレビマガジン特別編集ムック
特にテレビマガジン特別編集版では、開発資料風の合体構造図や、登場人物たちの心理描写に踏み込んだ記事も見られ、後年の設定資料集に通じる構成となっていた。
■ カード・シール類
◇ カードダス系シール・ガム付きカード
1980年代中盤のブームには先駆けていたが、アルベガスにもカードコレクション型商品がいくつか存在していた。シールやガム付きカードなどが代表で、1枚ずつ封入されたシークレット仕様や、光沢加工されたキラカードなど、プレミア性を演出する工夫が見られた。
また、これらの商品には劇中の名場面やメカ合体シーンを収録したものが多く、ストーリーを反芻する手段としても機能していた。
■ 音楽関連商品
◇ レコード・カセットテープ
主題歌「光速電神アルベガス」とエンディング「若さのフォーメーション」は、MoJoとこおろぎ’73による熱量ある楽曲で、アニメソングファンの間でも高く評価された。これに応じて、下記の音楽商品が発売された。
EPレコード(シングル盤)
カセットテープ版アニメソング集
BGM入りドラマ編レコード
これらは、音楽だけでなくナレーションやキャラボイスを挿入した音声劇風の構成もあり、劇中の緊張感を自宅で再体験できる内容となっていた。
■ 食玩・カプセルトイ
◇ チョコスナック付きミニモデル・カプセルトイ
食玩分野でも『アルベガス』は存在感を示しており、チョコレートスナックに小型プラモデルが付属した商品が人気を博した。これらは、合体ギミックまでは再現されないものの、色分けや刻印が精巧で、低価格で手に入るコレクション品として重宝された。
カプセルトイでは、アルベガスの各形態や敵メカが手のひらサイズで展開され、全国のデパート・スーパーのガチャガチャコーナーに並んだ。
●現在購入可能な人気売れ筋商品です♪
ACTION TOYS DIECAST METAL 光速電神アルベガス (塗装済みアクションフィギュア)
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