
【中古】[SS] 麻雀悟空 天竺(マージャンゴクウテンジク) シャノアール (19941122)
【メーカー】:エレクトロニック・アーツ・ビクター
【開発】:シャノアール
【発売日】:1994年11月22日
【販売価格】:5,800円
【メディア】:CD-ROM
【ゲームジャンル】:麻雀ゲーム
●概要
■ 西遊記と麻雀の融合が生んだ奇想天外な物語
1994年、セガサターンのラインナップにひっそりと名を連ねた1本の異色作があった。その名も『麻雀悟空 天竺』──古典文学『西遊記』を大胆にアレンジし、麻雀という東洋の伝統的遊戯と融合させた異色の麻雀アドベンチャーである。
物語の始まりは、あの破天荒な猿・孫悟空が五行山に封じ込められたところから始まる。しかしこの世界では、ただの反省生活では終わらない。退屈を紛らわすために始めた麻雀が、悟空の隠された才能を覚醒させてしまい、ついには“麻雀界の救世主”にまで登り詰めてしまうのだ。
その腕前は、あまりに鮮やかで、むしろイカサマと疑われるレベル。やがて麻雀界には“暴力と裏切り”がはびこり、誰もが勝つために手段を選ばぬ時代が到来する。そんな世界を正し、“清らかな打ち方”を再び麻雀の道へ取り戻すべく、三蔵法師が悟空らを連れ、「善き麻雀」を求めて天竺への旅を始める──という、一風変わった仏道と雀卓の融合ストーリーである。
■ ゲーム内容──旅するごとに牌が唸る、四人打ち麻雀バトル
『麻雀悟空 天竺』の基本は、オーソドックスな四人打ち麻雀。しかし、ただの麻雀ゲームでは終わらない。プレイヤーは三蔵法師一行のひとりとなり、道中で立ちはだかる妖怪や因縁のキャラクターたちと、麻雀で対決していくのが本作の根幹だ。
通常の麻雀ルールに則ってプレイは進むが、対戦相手にはそれぞれ異なる“麻雀流派”や“クセ”があり、まるで格闘ゲームのように個性が際立っている。自摸のタイミング、リーチの習性、捨て牌の癖など、敵ごとにスタイルが大きく異なるため、ただ牌を揃えるだけでは勝てない戦術的な工夫が必要になる。
また、イカサマや特殊技といったギミックも登場し、対局は時に理不尽な展開に見舞われる。しかしこれもまた本作の魅力であり、“荒ぶる麻雀界を旅する苦行”としての物語性がプレイヤーの挑戦心を掻き立てる。
■ グラフィックと演出──東洋幻想を彩るキャラクターと牌の世界
1994年当時、セガサターンは2D表現と動画再生に強みを持っていたハードであり、『麻雀悟空 天竺』もその長所を活かしている。まず特筆すべきは、登場キャラクターたちの豊かな個性と美麗なビジュアルである。
悟空、三蔵、猪八戒、沙悟浄といったおなじみの面々に加え、道中で登場する敵キャラたちもそれぞれが濃厚なキャラクター設定を持っており、対局中にはカットイン演出や表情の変化などで対局のテンションを盛り上げてくれる。
特に、勝負の山場で繰り出される“スーパー役満”演出や、対局相手が放つ“必殺捨て牌”などの特殊演出は、単調になりがちな麻雀のテンポに強烈なアクセントを与えている。
さらに、背景やUIも中国風の建築や寺院、幻想的な空間を模したデザインが多く採用されており、“旅”としての麻雀体験を強く意識したビジュアル構成となっている。
■ 麻雀ゲームとしての完成度──意外にガチなAI思考ルーチン
“ギャグ寄りな設定だから麻雀はおまけだろう”と考えるのは早計だ。『麻雀悟空 天竺』のAIは、当時としてはかなり緻密に構成されており、単なるランダムではない“戦術的な”読み合いを仕掛けてくる。
例えば、序盤から攻めるタイプ、終盤で手堅く詰めてくるタイプ、あえて振り込ませようとする“誘い”を仕掛けてくるタイプなど、打ち筋のバリエーションは非常に多彩。これにより、プレイヤー側も単に好みの役を作るだけでなく、“相手の性格を読む”という心理戦が必要となる。
さらに、イカサマ技も手に入れることができるため、最終的には“聖と邪の境界線”を自らの手で選ぶことになる。この選択が物語の結末にも影響する場合があるという点も、本作をただの麻雀シミュレーターに終わらせない深みを与えている。
■ やり込み要素と分岐構成──“旅”としてのストーリー体験
本作にはステージクリア制のような進行構造があり、物語の進行に伴って相手が変わる形式となっている。旅を進めるごとに難敵が現れ、時には特殊ルールが課せられるステージも存在する。
また、対戦相手との掛け合いが逐一用意されており、勝利後の展開や選択肢によってストーリーが分岐する場面もあるため、何度もプレイしたくなるリプレイ性がある。
麻雀を通じてキャラクター同士の絆が深まったり、逆に亀裂が入ったりと、ちょっとした“RPG的展開”も挿入されており、ジャンルを超えた作り込みに意外性を感じるプレイヤーも多い。
■ 総括:娯楽と修行が一体となった“麻雀西遊記”
『麻雀悟空 天竺』は、一見おふざけの麻雀ゲームかと思いきや、その裏には“対局を通して人格を磨く”という深遠なテーマが込められていた。“勝つことの意味”“勝ち方の品格”といった問いが、コミカルなキャラクターたちのやり取りを通して描かれていく様子は、単なる娯楽ゲームを超えた価値を持っている。
牌を並べて勝利を目指すだけでなく、その過程で“己の打ち筋”を見つめ直す。まさに“麻雀で取経する”という唯一無二の体験を味わえる一作であり、セガサターン後期まで語り草となった理由もそこにある。
伝説の旅路は、卓上から始まる。西遊記の世界に飛び込み、麻雀という名の極楽浄土を目指せ──それが『麻雀悟空 天竺』という作品が私たちに投げかけた、ユニークかつ真剣な問いかけなのだ。
●ゲームの魅力とは?
■ “西遊記”と“麻雀”が融合!?破天荒な発想から生まれた麻雀冒険譚
本作は、誰もが知る中国古典文学『西遊記』をベースにしながらも、旅の道中の戦いをすべて“麻雀”で描いてしまうという、前代未聞のアイデアを実現した異色作である。
プレイヤーは三蔵法師とともに旅する孫悟空や猪八戒、沙悟浄らの一行と共に、“麻雀の浄土”たる天竺を目指す。道中では、さまざまな妖怪や悪党たちが登場し、麻雀勝負で彼らを改心(あるいは撃退)しながら旅を進めるというユニークな構成。修行の場が戦場ではなく卓上という設定がなんとも斬新だ。
■ ストーリーとキャラクターに込められた“麻雀的ドラマ”
本作の最大の魅力は、ただ対局するだけの麻雀ではないということ。ひとりひとりの対戦相手がしっかりとした個性と背景を持ち、それが“麻雀の打ち筋”にまで反映されている。
たとえば、相手によっては“リーチ一辺倒な突撃型”、あるいは“狡猾な染め手狙い型”など、そのキャラの性格が見事に打ち方に反映されており、毎戦がまるでキャラクター同士の心理劇を見ているような感覚に陥る。
また、対局前後の掛け合いもコメディ要素満載で、テンポよく進む掛け合いがプレイヤーを笑わせたり、時には妙に感動させたりすることもある。アドベンチャーゲーム的な“読む楽しみ”と“打つ楽しみ”が融合した構造は、当時としても非常に画期的だった。
■ イカサマも導入!?善悪の境界を探るスリリングなシステム
麻雀といえば、手役の構築、山読み、捨て牌分析など、基本的に戦略性に富んだ知的なゲーム。しかし『麻雀悟空 天竺』では、なんと“イカサマ技”の使用も選択肢として提示される。
たとえば、“自摸牌の操作”や“牌の透視”、“相手のリーチ破り”といった、麻雀本来のルールからは逸脱した能力がゲーム内では“技”として登場するのだ。
もちろん、イカサマに頼ると“仏の教え”からは外れてしまう。選択次第ではストーリーやキャラの反応に影響が出るため、どの道を選ぶかはプレイヤー次第。これにより、「正道で勝つか、邪道に堕ちて勝つか」という“倫理的な駆け引き”までが麻雀の中に組み込まれている。
まさに、役を作るだけでは勝てない“麻雀的ドラマ”がここに展開している。
■ RPG的進行システムと、地域ごとの攻略スタイル
『麻雀悟空 天竺』は、一局ごとに完結する麻雀ではなく、“旅をしながら各地のボスを倒していく”という、ステージクリア型のRPG的進行を取り入れている。
エリアごとに登場するキャラクターの属性や特徴が異なるため、「ただ強くなれば勝てる」だけではない。戦う場所や状況によっては戦術を根本から見直す必要がある。たとえば、あるステージでは特定の役を使った攻略が有利になっていたり、対戦相手のイカサマ技を逆手に取る必要がある場面も。
また、各地でイベントや会話パートが挿入され、仲間との絆や葛藤、仏の教えなどが語られることもあり、まるで麻雀を通して“修行の物語”を見ているような感覚すらある。
■ グラフィックと音楽の完成度──中国幻想の世界を視覚と音で体感
ビジュアル面においても『麻雀悟空 天竺』は当時の麻雀ゲームとしては高い完成度を誇っていた。アニメ調で描かれたキャラクターは感情表現が豊かで、勝利時や敗北時の表情変化なども細かく作り込まれており、プレイヤーの勝負心を大いに刺激してくれる。
背景やエフェクトにもこだわりが感じられ、神殿や霊山、妖怪の棲む洞窟など、幻想的かつ中国的なステージが連続する。音楽は民族調の旋律に加え、コミカルな効果音が麻雀の緊張感とユーモアを絶妙にブレンドしている。
セガサターンの音源性能を活かしたBGMは、“物語性のある麻雀”という独自の空気を見事に演出していた。
■ 総評:麻雀の奥深さと人間ドラマの融合、それが“天竺”への道
『麻雀悟空 天竺』は、一見すると奇抜な設定の麻雀ゲームだが、その中には知略、心理、ドラマ、倫理といった要素が複雑に絡み合い、プレイヤーに単なる“勝敗”以上の価値を提供してくれる。
麻雀の技術だけでなく、人の心や選択、そして“勝ち方の美学”まで問われる構成は、麻雀を知る者にも、知らぬ者にも、深い満足感を与えてくれる。
まさに“麻雀を通して悟りを開く”ような体験──それこそが『麻雀悟空 天竺』の真骨頂であり、この作品が今なお語り継がれる理由である。
勝つことがすべてではない。どう勝つか、誰と旅をするか。そして、何を捨て、何を残すか。卓上に浮かぶその問いに、あなたはどう答えるだろうか。
●感想や評判
西遊記の世界観を再現したストーリー
『麻雀悟空 天竺』は、『西遊記』の物語を背景に、三蔵法師とその一行が天竺を目指す旅路を描いています。プレイヤーは、道中で遭遇する妖怪たちと麻雀で対決し、勝利を収めることで物語を進めていきます。この独特の設定により、麻雀というゲーム性と冒険譚が巧みに融合されています。
個性的なキャラクターと対局
ゲーム内には、孫悟空、猪八戒、沙悟浄といったお馴染みのキャラクターが登場し、それぞれが独自のスキルや特性を持っています。対局相手となる妖怪たちも多彩で、各キャラクターとの対戦は新鮮な驚きと戦略性を提供します。
イカサマ技の駆使とリスク
本作では、プレイヤーが特定の条件下でイカサマ技を使用することが可能です。これにより、対局を有利に進めることができますが、発覚した場合のペナルティも存在し、リスクとリターンのバランスを考えたプレイが求められます。
美麗なグラフィックと演出
セガサターンの性能を活かした高品質なグラフィックが特徴で、キャラクターの表情や背景の細部まで丁寧に描かれています。また、対局中の演出やエフェクトも豊富で、プレイヤーを飽きさせません。
ストーリーとゲーム性の融合
『西遊記』の物語と麻雀を組み合わせた斬新なアイデアは、多くのプレイヤーから高い評価を受けました。物語を追いながら麻雀を楽しむことで、従来の麻雀ゲームにはない深みと楽しさが生まれています。
キャラクターの個性と対戦の楽しさ
各キャラクターが持つ独自のスキルや特性が、対局に戦略性と変化をもたらし、プレイヤーは毎回新たな挑戦を楽しむことができます。特に、妖怪たちとの対戦は、単なる麻雀の腕前だけでなく、相手の特性を理解し、適切な戦術を練る必要があり、ゲームの奥深さを感じさせます。
イカサマ技のスリルと戦略性
イカサマ技の存在は、ゲームにスリルと戦略性を加えています。リスクを承知でイカサマを使うか、正攻法で勝負するかの選択が、プレイヤーに緊張感と興奮を与えます。
●イベントやメディア展開など
ゲーム発売記念イベント
発売直後、主要都市のゲーム販売店で『麻雀悟空 天竺』の発売記念イベントが開催されました。これらのイベントでは、来店者が実際にゲームを試遊できるコーナーが設けられ、ゲームの魅力を直接体験する機会が提供されました。また、特製のノベルティグッズが配布され、ファンの間で好評を博しました。
麻雀大会の実施
ゲームのテーマにちなんで、一般参加型の麻雀大会が開催されました。参加者は『麻雀悟空 天竺』を使用して対戦し、上位入賞者にはゲーム関連の豪華賞品が贈られました。この大会は、麻雀愛好家やゲームファンの間で話題となり、ゲームの知名度向上に寄与しました。
ゲーム雑誌での特集記事
発売前後、多くのゲーム雑誌が『麻雀悟空 天竺』を特集しました。例えば、『ファミコン通信』では、ゲームの独自性や『西遊記』の世界観を取り入れたストーリー性が高く評価されました。また、『セガサターンマガジン』では、ゲームシステムの詳細や攻略法が紹介され、読者からの関心を集めました。
テレビCMの放映
発売に合わせて、テレビCMが制作・放映されました。CMでは、ゲームの特徴や魅力が短時間で効果的に伝えられ、視聴者の興味を引きました。特に、『西遊記』のキャラクターが麻雀をするというユニークな設定が強調され、多くの視聴者の記憶に残りました。
ラジオ番組での紹介
一部のラジオ番組でも『麻雀悟空 天竺』が取り上げられ、パーソナリティがゲームの魅力やプレイ感想を語るコーナーが設けられました。これにより、ゲームに対する興味・関心がさらに高まりました。
ノベルティグッズとその反響
プロモーションの一環として、特製のノベルティグッズが制作され、イベントやキャンペーンで配布されました。これらのグッズには、ゲームのキャラクターがデザインされたクリアファイル、ポスター、キーホルダーなどがあり、ファンの間で高い人気を博しました。特に、限定版のグッズはコレクターズアイテムとしての価値も高まりました。
●中古市場での現状
オークションサイトでの取引価格
Yahoo!オークションの過去の落札相場を参照すると、以下のような価格帯で取引されています。
平均落札価格:約3,182円
最安落札価格:111円
最高落札価格:18,000円
これらの価格は、商品の状態や付属品の有無、出品時期などによって変動します。
中古ゲームショップでの販売価格
中古ゲームショップでも『麻雀悟空 天竺』は取り扱われており、以下のような価格設定が見られます。
駿河屋:中古品が950円(税込)で販売されています。
BEEP:中古品が700円(税込)で販売されています。
これらの価格も、商品の状態や販売店の在庫状況などによって変動する可能性があります。
●本や雑誌での評価
★ゲーム批評 Vol.1
販売会社:ゲーム批評社
販売年:1995年
掲載内容:『麻雀悟空 天竺』のレビュー記事が掲載されており、シャノアールの前作『麻雀悟空』に続く作品として紹介されています。記事内では、ゲームの独自性や完成度の高さが評価され、「買って損はない」とのコメントが記載されています。
★Arcadia 0000-0002
販売会社:Arcadia社
販売年:1995年
掲載内容:『麻雀悟空 天竺』に関する詳細なレビューや攻略情報が掲載されています。特に、ゲーム内のキャラクターやストーリー展開について深く掘り下げられており、プレイヤーがゲームを進める上での参考となる情報が豊富に提供されています。
★ゲームマシン 1995年6月15日号
販売会社:アミューズメント通信社
販売年:1995年
掲載内容:アーケードゲームを中心に取り上げる雑誌ですが、家庭用ゲームとして『麻雀悟空 天竺』も紹介されています。ゲームの日創設に関する記事の中で、セガサターン用ソフトとしての位置づけや、ゲーム内容の概要が簡潔にまとめられています。